生命保険の止めどきはいつ?

生命保険にはいつ・いくら・どのように加入するかが大事だが、同様に止めどきも大切だ。

止めどきを誤ると、必要な保障が無くなってしまったり、逆にいつまでも不要になった保険に保険料を払い続けることになる。

ここでは様々な生命保険の止めどきについて解説しよう。

実を言えば、生命保険の止めどきは『今すぐ』のはずだがそれは最後に書く。

生命保険セールスの言う生命保険の止めどきは信用しない

世の中の生命保険セールスが言う生命保険の止めどきは嘘が多い。

言うまでもなく、生命保険会社やセールスとしては可能な限り長く契約を続けてほしいからだ。

基本的に長期間継続されている掛け捨ての契約ほど、保険会社にとっては利益が大きい。

これを止められてしまうと保険会社としては困るのは想像がつくだろう。

あなたが解約を申し出たとき、なんだかんだ理由をつけて続けさせようとするはずだが、あまり気にしないことだ。

世間一般で言われる生命保険の止めどきは必ずしも参考にならない

一般的に生命保険は定年になったら止めどき、死亡保障から医療保障へ重点を変えるなどと言われる。

定年になっても、あなたが加入する死亡保障を必要とする人がいるのなら、継続しなければならないし、定年前でもすでに養う人がいない・もともといないのなら、さっさと解約するべきだ。

『定年だから~』とか『50歳になったから~』とか『70歳になったから~』などと、性別・年齢・特定のイベントに生命保険のやめどきは左右されない。

加入した時の目的を果たした段階で生命保険の止めどきが来るのだ。

死亡保険の止めどき

死亡保険はもともと加入した目的は、『自分が亡くなったら経済的に困る人がいる』だったはずだ。自分が亡くなれば、『配偶者や子供の生活費が足りなくなってしまう』などと。

もしそれ以外の理由で加入しているなら、相続対策など特別な理由がないのであれば今すぐ解約するべきだ。

『なんとなく付き合いで加入した』『セールスにこれくらい入っていれば大丈夫だと言われたがなぜかはよくわからない』などと、加入している理由が無かったり不明確なものは特に!

さて、元々しっかりとした理由(遺族保障)があって死亡保険に加入したのなら、『今自分がなくなっても、経済的には誰も困らない』という状況になれば死亡保険は解約してよい。

典型的なのは、あなたの全ての子供が就職し経済的に自立した時などは、生命保険の止めどきである。

その時点で配偶者がいれば、配偶者の生活費はあなたが亡くなってもきちんと賄えるかどうか確認することは必要だが、少なくとも子供が独立すれば死亡保障の金額を減らすことはできるはずだ。

それを考えれば、定年とか年齢とかは関係ないことが分かるだろう。

限定的な状況かつ不幸な状況ではあるが、加入者が重病や今にも無くなりそうだというのなら、敢えて解約したり減額したりする必要はないかもしれない。

医療保険の止めどき

医療保険はそもそも不要だ。

加入しているのならば今すぐ止めて差支えない。

医療保険に加入するなど、新社会人で貯蓄が全くないような人が入るか入らないかくらいだ。

あとは、持病もちなど、医療保険の給付金のお世話になる確率が高いと思うなら解約しないほうがよいというくらいだ。

終身保険の止めどき

終身保険はやめていい人と止めてはいけない人に分かれる。

まず止めてはいけない人とは、加入したのがかなり昔の人だ。

いわゆる予定利率が高い時代に終身保険に加入した人は、昨今の低金利時代に契約時に約束された高金利を享受し続けることができる。

10年程度前でも予定利率が1.5%と、当時では『こんな低い予定利率なんて・・・』と思っていたが、今では立派な高予定利率契約だ。

バブル期に終身保険に加入した人など5.75%という驚異の予定利率が今でも続いているのだ。

このような終身保険を止めることはそのまま生命保険会社を助けることにしかならない。

転換も含めて、絶対に解約してはいけない契約だ。

終身保険を止めていい人というのは、ここ5年程度で終身保険に加入した人だ。

このような人は高予定利率の契約ではないし、利率面で注意することはない。

しかし、問題は契約期間が短く、今解約すると元本割れする可能性が高いということだ。

解約したくてもしにくいというのが実情だ。

これらから考えて終身保険の止めどきというのは明確にない。

強いて言えば、今後予定利率が上がっていくような事態があれば、解約してもよいかもしれないが可能性は低いだろう。

年金保険の止めどき

年金保険は基本的に積み立て目的で加入しているはずなので、解約を想定していないはずだ。

突如資金が必要になれば、解約もあるだろうが、終身保険と同様に決定的な止めどきというものが存在しない。

生命保険の止めどきは今!

これまで書いてきたことは、あくまであなたが『加入した時、合理的に加入した』と想定した上での、『合理的な止めどき』に過ぎない。

残念なことに、『加入した時、合理的に加入した人』はほとんどいない。

たいていが、『保障に無駄がある』『保障が足りない』『加入する保険会社を間違えている』のいずれか・その組み合わせだ。

特に『加入する保険会社を間違えている』はほとんどの人が該当する。

なぜなら大手生命保険会社の生命保険に加入している人は多いが、そのほとんどの会社が比較的保険料が割高な会社であるからだ。

事実上、多くの人にとって現在加入している生命保険の止めどきは『今』なのである。

今すぐ見直しをするべき状態にあるという意味だ。

これは何も私の勝手な感想ではない。

ファイナンシャルプランナーに相談すれば多くの人が同じように言うだろう。

もしあなたが現在加入している生命保険を合理的なものに近づけられれば、保険料支払は月5千円も、1万円も安くなるに違いない。
私に相談してきた人の例で言えば、最大で3万円程度削減した人もいる。

ぜひ下記記事を参考にファイナンシャルプランナーへ生命保険の見直しを相談してみてほしい。

『生命保険を見直し保険料を10,000円節約したい人は他にいますか?それも簡単に!』

きっとあなたの保険がこれまでどれだけ合理的でなかったかわかるはずだ。