生命保険の販売現場では詐欺的手法が横行している。
とくにひどいのは転換にまつわる話だ。
私が保険の見直しなどで相談を受け、相談者の加入している保険内容を見せてもらうと、顧客の前であるのにも関わらず、欧米人並みに大げさに天を仰いでしまいそうだ。
さらに、相談者が自分の加入している保険が実際と異なる保障内容だと認識していると、もはや両手で頭をかかえて、すぐ逃げ出したくなる気分になる。
一部の生命保険セールスは詐欺だと知って悪質な転換を進める場合がある
転換でトラブルになるパターンはおおよそ決まっている。
転換の保険設計書を説明する。
この時点で、顧客の誤認、セールスの誤認、セールスの無知、セールスの詐欺、いずれかの理由により、説明と実際に申し込む保障内容が違うことがある。その後、顧客のニーズと違った申込がなされ、時間が経ってから保障内容をFPや他社のセールスなど第3者に確認してもらって、事実と顧客の認識が違うことが発覚する。あとはトラブル一直線だ。
注意すべきことは、意図せず顧客のニーズと実際の内容が違ってしまう場合と、セールスの故意によって詐欺が起こる場合がありうるということだ。
基本的に生命保険セールスの質は金融商品を扱う人間としては質が低い。証券会社の営業、銀行の営業などと違い、生命保険のセールスは誰でもなれると言っても良い。証券会社の営業、銀行の営業は大卒、それもかなり高学歴だ。一方生命保険のセールスは、大人であればなれるレベルだ。日本語能力が怪しい人間ですら珍しいことではない。当然ながら、商品知識を覚えることすらままならない人も多い。また、比較的誰でもなれる以上、モラルが低い人間も多い。
生命保険セールスの質などこの程度なので、商品知識がないため間違った説明をする者、モラルが低いため詐欺を働く者はたくさんいる。
まして転換をするとなると、危険度は跳ね上がる。
ただでさえわかりにくい生命保険が、前の契約と内容を比較しなければならないことにより、分かりにくさが増してしまうからだ。分かりにくくなればなるほど、間違った説明をされる、あるいは詐欺をされるリスクは上がる。
生命保険の転換において、実際にどうやって詐欺的手法が行われるのかは以下の記事を見てほしい。
転換契約ではなく、新規に加入した保障も無意味な保障がてんこ盛りということも多い。
詐欺的とまでは言わないが、セールス達の利益のため、うまく加入に誘導されたという加入者は多い。
あなたはそもそも信用すべきでないセールスのために月何万円も払い続けているかもしれない。
騙されているかもしれない。
そうでなくとも、不必要なものに加入させられているかもしれない。
以下のコンテンツを参考に、あなたが生命保険に加入した手順は正しかったのか確認してほしい。
残念なことだが、正しい手順で加入しているひとなどほとんどいないということを付記しておく。