生命保険を販売するための資格、生命保険募集人。
世間の多くの資格は有効期限があり、更新手続きが必要だったりする資格が多い。高額な更新料が必要だったりする。
しかし生命保険募集人資格は一度試験が通ってしまえば、有効期限など存在しない。
また、生命保険には様々な種類の資格があり後々取得していくことになるが、多くの資格に有効期限などない。
損害保険の募集人資格が5年ごと更新なのがやや面倒なくらいだ。
そもそも、あなたは生命保険募集人資格をすでに持っている人?それともこれから資格を取ろうなどと考えている人?
これから生命保険販売の仕事をやろうなどという人は、資格の期限の話など気にするより、生命保険の販売の仕事をすることについて考え直したほうがよい。
生命保険募集人資格を失う場合
生命保険の販売資格を失うのは2つのパターンに分かれるが、所属する会社を退職するパターンがほとんどだ。もうひとつ法令違反などにより資格をはく奪される場合があるが、一部の悪い人間だけで少数だ。
生命保険を販売するためには、2つのパターンがある。
一つは生命保険会社に雇用され、その保険会社だけの商品を取り扱う場合だ。大手生命保険会社の生保レディなどと呼ばれる人たちもこれに属する。また、新卒採用で入社してくる生命保険会社の総合職や一般職も同様だ。
この人たちは生命保険会社に勤めている限り資格は継続され、更新手続きなどもない。退職しない限りは資格が継続するので有効期限の心配をする必要もない。
もう一つのパターンは生命保険の販売代理店に所属する場合だ。
近年、生命保険の販売代理店は増えていて、このような代理店で働く人も増えている。ショッピングモールなどで保険の相談を受ける窓口のようなものを見たことがあるだろう。あれが生命保険の販売代理店である。
多くの販売代理店は複数の生命保険会社の商品を取り扱っている場合が多い。そのため生保レディなどのように特定の生命保険会社のために保険を売っているわけではない。一般的にその販売代理店に勤めている限りは一度取得した生命保険の販売資格は継続される。こちらも退職しない限りは更新手続きも有効期限も基本的にない。
生命保険募集人資格は転職する場合は取り直しとなる
生命保険の販売資格は退職と同時に所属する会社によって失効の手続きがなされるので、転職した先で生命保険募集人資格が必要な場合は、改めて試験を受けて資格を取得しなおす必要がある。また、生命保険募集人資格を転職先で必要としなくとも、転職前の会社を退職すると同時に生命保険募集人資格は失効になるので、当然履歴書に書くこともできない。生命保険募集人資格自体は大して難易度の高い資格でもないので、履歴書に書くような資格ではないし、生命保険を販売しないような会社で役に立つ資格でもないので、履歴書にわざわざ書くような資格でもない。
生命保険の販売の仕事は超過酷
今どき生命保険の販売の仕事を一からやろうなどという人は悪いことは言わないので、やめたほうがよい。
年々、生命保険を売るという仕事は魅力がなくなっている。
生命保険会社は自社で直接生命保険を売るセールスパーソンを減らす傾向にあり、また世間の需要に関しても、インターネットやショッピングモール(大きいところではイオンなど)に入る販売代理店などで生命保険を購入するケースが増えている。さらに、生命保険の販売に対する報酬は減る傾向にある。政府からは生命保険会社へ販売手数料を開示しろなどという圧力がかかり、生命保険会社間の価格競争はますます激しくなるだろう。そうすれば真っ先に割を食うのはセールスの人たちとなる。
そもそも、生命保険は物理的な物を売る商売ではない。しかも契約期間が異様に長い商品である。役にたつのか立たないのかよくわからない商品であり、当然のことながら一般的な商品より、顧客を納得させるのが難しい。そもそも顧客を見つけるのも簡単ではない。
はっきり言って、生命保険ほど売る難度が高い商品を売る気合があるのなら、不動産の販売でもやったほうがよっぽどよいと思う。販売難度は生命保険と同じかそれ以上に難しいが、実入りが圧倒的によい。自信がないのなら、不動産にしろ生命保険にしろ販売の仕事はやめたほうがよい。たいてい心かお金か体が痛み、ろくなことにならない。
世の中にはもっと低いリスクで安定的にお金を稼げる仕事はいくらでもある。わざわざ過酷な世界に身を投じる必要などないだろう。