生命保険には資格がたくさんあるが、おもなものは下記の記事を参考にしてほしい。
ここでは特に一般課程試験、専門課程試験、応用課程試験はどの程度努力すれば合格するのか書いていく。また受ける人の能力によっても変わると思われるので、生命保険会社の総合職、生命保険会社のセールスの場合に分けて書いてみる。銀行など他業種の人が一般課程試験を受ける場合は、自分がどちらのレベルに近いか参考にするとよい。
勉強時間を調べる前に抑えておくべき大前提
勉強時間を気にする前に大事なことを指摘しておかなければならない。
それは合格するための勉強法だ。
努力の方向が間違っていてはいくら勉強時間を増やしても無駄だ。弁護士試験を受けるのに、会計士の勉強をする人はいないだろう。また教科書にマーカーを引く行為を勉強とは言わないことにも注意が必要だ。
生命保険一般課程試験から応用課程試験まで覚える勉強法はただ一つしかない。
下記記事で勉強法に熱く語っている。参考にされたし!
生命保険会社のセールスにとっての勉強時間
さて、上記の勉強法をきちんと押さえたうえで各資格の勉強時間はどの程度かみていこう。まずは生命保険会社のセールスの観点から見た話だ。
生命保険会社のセールスになろうという人は、生命保険はおろか金融商品についてすらろくに知識がない状態からスタートする。また何百人と生命保険会社のセールスの卵たちを研修してきた私の経験から言うと、平均学歴は概して高くない。高卒が平均くらいだ。とりたてて頭の回転が速い人は非常に少ない。つまり、世間の平均的な頭の人が、ズブの素人から一般課程試験を受けることを想定する。
一般課程試験の勉強時間
平均的な能力で生命保険の知識などほぼない人にとっては一般課程試験といえどもそれなりの勉強時間を要する。
しかし、生命保険のセールスになろうとする人は、一般課程試験合格に向け生命保険会社の手厚い研修を受けることができる。というか必須だ。生命保険会社にとってもここでの合格率が売り上げに直結するので、かなり必死だ。だいたい10日から2週間程度の一般課程試験合格のための研修を受けることになる。ここでみっちり勉強させられるので、特段自宅学習などしなくとも、たいていの人は合格ラインに届く。
そのため、自主的な勉強時間という意味では0でもいいかもしれない。
もっとも、予習、復習をすればより完璧だ。
ただし、2週間弱の期間試験勉強のための研修を受けるのはなかなかしんどいはずだ。
専門課程試験の勉強時間
生命保険セールスになれた人は、当然一般課程試験は突破したわけだ。専門課程試験は一般課程試験に毛の生えた程度の難易度なので、一般課程試験に合格した人なら、専門課程試験合格も難しいことではない。勉強すれば・・・
一般課程試験と違い、専門課程試験を受ける際は研修がそれほど手厚くないので自学自習が必要になる。
それでも試験前に1日1~2時間、1週間も勉強すれば十分合格するだろう。
応用課程試験の勉強時間
生命保険セールスにとって、応用課程試験であっても、やはり専門課程試験に毛が生えた程度だ。ただし、専門課程試験のときと比べ、生命保険会社の研修支援体制はさらに薄くなるので、より自学自習が必要になる。それでもやはり、専門課程試験のときと同様に、1日1~2時間、1週間も勉強すれば合格することはそれほど難しいことではない。
生命保険会社の総合職にとっての勉強時間
生命保険会社に入社した総合職は基本的に大卒のはずだ。しかも生命保険会社は世間的にはどこも大企業とされる。それなりの学歴がある大卒の人ならば、一般課程試験から応用課程試験など息をするように合格しなければならない。
もし、このあたりで合格がおぼつかないようだと、確実に出世に響く。『今どき人事がそんな評価を・・・』と思われるかもしれないが、大会社の人事は基本的に減点方式で人を評価していることに注意しなければならない。簡単な試験での失点は人事部は厳しく見るものだ。
一般課程試験の勉強時間
生命保険会社の総合職になるような人は、一般課程試験など一夜漬けで通るはずだ。またそれくらいの能力がなければ先々不安だ。セールス達と違い、研修で一般課程試験の対策などほとんどしない。自学自習が求められる。一夜漬けは大げさにしても(実際ほとんどの人が一夜漬けだが)、試験前3日間(1日当たり2時間)も勉強すれば楽々合格するだろう。
専門課程試験の勉強時間
まだまだ一夜漬けで突破する人は多い。私も専門課程試験までは一夜漬けで突破した。まことに遺憾ながら、専門課程試験を不合格になる総合職がいるのだ。現場では知らないが、本社の人事評価は間違いなく悪化するので、賢明な諸君は一発合格を心掛けたいところだ。一夜漬けが不安な人でも、一般課程試験と同様に試験前3日間(1日当たり2時間)も勉強すれば十分だ。
応用課程試験の勉強時間
一夜漬けだと厳しくなってくるだろう。私の能力では応用課程試験を一夜漬けで突破するのはハードルが高かった。4日くらい2時間ずつ勉強した記憶がある。それでも一夜漬けで突破する猛者もいくらかいるのも事実だ。勉強しないで合格できるほど甘い試験ではないが、それほど多く勉強しないでも合格する試験でもある。
ここまで、生命保険の資格試験の勉強時間を書いてきた。あくまで目安であって、より少ない時間で合格する人もいれば、もっと多くの時間をかけて勉強しないと合格しない人もいるだろう。正しい勉強法により、継続的に努力するのが一番なのは言うまでもない。