大手の生命保険会社で生命保険を比較すると失敗することを知っているだろうか。
大手と言われる生命保険会社はもうそれはべらぼうに保険料が高い。
保険料が高いなりの何かがあるのかもしれない。『アフターサービス』とか?
少なくとも大手だけで生命保険を比較するのはやめて、大手でなくとも通販系やネット系の生命保険会社とも比較をしよう。
そもそも大手の生命保険は比較すること自体が困難
大手の生命保険会社が売る生命保険商品はパッケージ化された商品が主流だ。
一つの生命保険契約に死亡保障、医療保障、貯蓄、介護保障などまさにてんこ盛り状態で保障がついている。単品で、例えば医療保障だけ加入するとかできないこともない。できないこともないが非常に制限が多い。大手の生命保険会社では新規契約を売る際、売る際の最低保険料額が定められていたり、最低保険金額が定められていることがある。この最低金額を下回るような設計はできないことも多い。よって、必然的に大手の生命保険セールス達が売る商品は多くの保障がついたものになりがちである。
もしあなたがA社、B社、C社と同じような生命保険を設計させたとしてもそれは比較できるような代物ではない。生命保険会社ごとに医療保険の保障内容が違ったり、死亡保険の条件が違ったりする。医療保険など単品ですら正確に比較することが困難なのに、いろいろな保障がごちゃまぜになった保険の間で有利不利の比較などできるわけがない。
パッケージ型生命保険商品の比較のイメージ
上図のように、見た目の保険料が同じでも、それぞれの商品間で保障の広さや大きさが異なったりで、どこにポイントを絞ってよいかわからず、正確にどちらが有利かを比較するのは難しい。
ましてや保険料が異なったらどうだろう。いったいどんなポイントで比較をすればよいというのか。
『医療保険はこっちの方が手厚いけど保険料が高くて、あっちの方が保険料が安いけど保障の範囲が狭いな』など日常茶飯事だ。
結局、きちんと比較するわけでなく、『なんとなく』で選ばれることになるだろう。
大手と言われる生命保険会社は保険料が高い
大手の生命保険会社の商品はパッケージ化されて色々な保障がついているから保険料が高いと思われている。手厚い保険ならば保険料が高いのは当然だ。
『大手の生命保険会社の保険料が高い』というのはそういうことではなく、単価が高いということだ。
単価が高いのは最も単純な『定期死亡保険』で比較してみるとよくわかる。どこでもよいので、『○○生命(大手の生命保険会社名) 定期保険』と検索し定期保険の契約例を探すとよい。定期保険とは保障期間中に亡くなった場合保険金が下りてくる掛け捨ての死亡保険のことだ。最も単純な生命保険である。
保険料と契約例が見つかったら、その契約例と全く同じ条件で、どこかの通販系やネット系の生命保険会社のホームページで試算してみるとよい。
試算に必要な条件は保険金額、契約期間、年齢、性別だけだ。これらを大手の生命保険会社のホームページで見つけた契約例から抜出し、そのまま他の会社の保険料シュミレーターにかければよい。
同じ条件で比較しているのにとんでもない差がでることがわかるはずだ。特に若い女性で顕著になる。
ちなみ例を挙げよう。
これは一応同じ定期保険という種類の保険を比べている。解約返戻金のあるなしで若干差があるが、20歳の女性が契約する10年の定期保険など解約返戻金があってないようなレベルだ。
繰り返すがこれは掛け捨ての1000万円の死亡保険だ。10年間の間に亡くなった場合に死亡保険金がおりるというだけで、『保険料が高い方は満期で何かお金が受け取れる』とか『実は医療の特約がついている』とかでもない。
気になる人は自分でいろいろな保険会社の定期保険を試算ができるネット系や通販系の生命保険会社と比較してみるとよい。
ちなみに医療保険はこの手の比較にあまり向かない。医療保険は保障の範囲が各社によってまちまちで、見た目は同じ5000円の入院給付金の契約でも中身が大きく異なることがあるからだ。
世間は大手の生命保険会社に加入する人ばかり
なぜ大手の生命保険会社の商品を一生懸命比較している人が多いのかというと、大手の生命保険会社は大手と言われるだけあり生命保険市場の中で大きなシェアを占めている。契約高の上位3社だけで市場の4割を占めている。上位5社にもなれば市場全体の約60%を占めるくらいになる。要するにそれだけ契約の第一候補に挙がりやすいのが大手の生命保険会社だということだ。
しかし、先に述べた通り大手の生命保険会社はそもそも保険料が高い傾向にある。大手の中だけで保険商品を比較しても保険料が高い中から比較するのだから恐ろしいものだ。
もしあなたが生命保険を検討している最中なら、大手信仰はやめてネット系やダイレクト系の生命保険会社も比較検討の対象にいれてみるとよい。
同じ商品がとんでもないような保険料で売っている場合がほとんどだ。
ちなみに保険料が安いと保険金が出にくいとかそういうことはない。先の定期保険の例で言えばあれだけ保険料に差があっても『亡くなったら1000万円』は変わらない。大手だと亡くなった場合はどんどん保険金を支払ってくれ、『ネット系だと亡くなったのに保険金を支払わない』ということもない。契約時の取り決めに従って粛々と保険金の手続きがなされる。
ダイレクト系やネット系だから『保険金がきちんと支払われるか不安』などと感じる必要はまったくない。
今回は保険会社選びに関して大手の会社のことに関して焦点を当てたが、このほかにも保険料に影響することはたくさんある。
保険料を無駄払いしないためにも、当サイトのメインコンテンツを読み込み、適格な生命保険選びをするようにしよう。