子供の生命保険の比較をしようとする人が最も注意しなければならないこと

あなたはすでにかなり前のめりになっているようだ。

いくつかある選択肢の中から1つを選べば今すぐにでも申込書を書いてしまいかねない。

しかも『子供のため』という大義名分を大上段に構えられたら抵抗できることは少ないだろう。

あなたを魔の手から引き離せるかどうか自信がないがやってみようではないか。

子供の生命保険を比較してどれが一番よいのか

始めに一般的な質問に答えよう。

今あなたは子供のための生命保険を探しているのかもしれない。

それは、死亡保険や医療保険などの保障のための保険?それとも学資保険など積み立ての保険?

医療保険にしろ学資保険にしろ、多くの保険会社、商品を比較し、どれが一番良いかあなたは悩んでいるのだろう。

結論から言ってしまえば、子供のための保険は一切不要だ。本記事のタイトルにある『子供の生命保険の比較をしようとする人が最も注意しなければならないこと』とは、要するに『子供のための生命保険に加入すること』そのものだ。

子供のための医療保険など不要だし、学資保険にしても多くの商品を比較するのは困難なうえそれを比較することにほとんど意味がない。

子供のための死亡保険が不要な理由

子供に死亡保険が必要?いや、もし万が一子供が亡くなってしまったら、私も子供を持つ身であるので感情的に悲しいのはわかる。しかし、経済的には子供が亡くなって困ることなどない。経済的に困らない以上、生命保険は不要なのが大原則だ。いったい子供のために死亡保険をかけている人はどういう理由があってやっているのだろうか。はっきり言って子供が亡くなった時に備えるくらいなら、子供が普通に成長することに対する経済的備えをするべきである。

子供のための医療保険が不要な理由

子供のために医療費がかかる場面はたくさん想像できる。乳児・幼児の頃は頻繁に風邪を引き、ケガをして何度も医療機関にかかることだろう。とは言ってもそのほとんどは通院であり、生命保険会社の医療保険は入院や手術に関する保障だけで、通院保障は特約だ。しかも通院保障の給付金がおりるのは『入院した後の通院でないといけない』などの制約があったりする。
つまり、ほとんど役に立たない。

そして子供が長期で入院するようなリスクはどのようなものか、たいていは医療保険の入院限度日数を超えるようなものになる。難病指定されていて長期入院するなどの場合だ。昨今の生命保険会社の医療保険では1入院60日限度など極端な長期入院に対応していない。つまり長期入院の対策としてもほとんど役に立たない。

そもそも、通常の通院にしろ難病で長期入院にしろ、公的な保障が手厚い。今どきはほとんどの自治体で乳幼児期の医療費は自己負担なしで受けられるし、ヘタをすると高校生まで無料なんてトンデモ自治体がある(財政は大丈夫なのだろうか)。難病指定になるような病気はそれはそれで公的な補助がある。

結局、大人以上に子供にとって民間の医療保険など出番がないのだ。

学資保険に加入する人を待ち受ける特大リスク

他の金融商品に比較して特段有利とは思えない学資保険だが、リスクの面では大きなものがある。

学資保険は確かに満期まできちんと払い続ければ契約額は保障されているが、途中解約に対しては厳しいものがある。学資保険に限らず、生命保険商品は契約後数年間は解約返戻金の金額が著しく制限される。解約返戻金が払いこんだ保険料総額を上回るようになるのは契約後数年たってからというのが普通だ。

これによって、自由に資金を引き出すことに制限がかかる。貯蓄性商品なのになんたることか。わずかな運用利率のために自由に資金を使える権利が制限されるのは大きすぎるマイナスである。

子供のための生命保険は一切不要

一生懸命、関連商品を比較してきた人には申し訳ない言いようであるが、子供のために何かしら生命保険を入るのは害が多い。学資保険ならまだわからないでもないが、それも選び方を間違えるとほぼ純貯蓄なのに元本割れすらする場合がある。もちろん子供が入る医療保険など保障の商品はいらない。勘違いする人もいるが共済ならばいいというわけでもない。一切の保障がいらない。必要な理由があるなら解説してほしいくらいだ。