生命保険を含む金融商品は他人と同じことをしたら負け組決定!

金融の世界は生き馬の目を抜くような残酷な世界だということを知っているだろうか。

金融商品に関わるなら絶対に抑えておきたい大原則がある。

『他人と同じことをするな』

金融商品は金持ちのための集金システム

金融商品は物理的には何も生産していない。だが、多くの人の不幸と一部の人の幸せを生産することは得意だ。

それはほぼすべての金融商品が集金システムであり、金持ちがより金持ちになるように作られているからだ。

別に金持ちになることを批判しているわけではない。才能がある人はどんどん金持ちになればよい。(ああ・・・俺も金持ちに・・・)

とはいえ、私のように才能に恵まれない大多数の人々はこの金持ちの集金システムである金融商品をどうしても買わなければならない場合は、この点を理解しておかないと、ただいたずらに集金されるだけで貧乏になる。金融商品は物理的にはなにも生産していないことを思い出してほしい。

逆に言えば適切に利用されれば、今より少しだけ金持ちになる余地はあるということだ。

なぜ金融商品は金持ちの集金システムなのか

金融商品を理解するには、金融商品がどのように集金システムになっているかを知る必要がある。

金融商品を売るのは銀行、証券会社、保険会社などだが、これらの売り手は実は何もリスクを背負わずに利益を手にすることができる。金融機関は大多数の人からお金を集めて、お金が必要な人へお金を移すことを仲介している商売だが、お金を預ける人はお金を必要としている人が倒産など、お金が返せなくなったら預けたお金の一部または全部が返ってこないリスクを負うし、お金を必要とする人はもちろん大借金を負うリスクがある。しかし、これら預ける人、借りる人たちの負うリスクに比べて、金融機関は何もリスクを負っていない。お金を右から左に流すだけだからだ。よほどバカな経営をしなければ金融機関が潰れるリスクは低い。少なくともお金の出し手や受け手に比べれば。

そして、ほとんどリスクを負っていない金融機関は手数料の名目でお金の出し手と受け手の間でお金がやり取りされる度に利益を得ている。金融は右から左にお金を流すだけで利益を得られる簡単な商売なのだ。

さて、最終的に金融機関に流れる利益はどこに行くかと言うと、その金融機関の株主に流れる。某国のような国営の金融機関は国に利益が流れるのだろう。まさに何もせずとも金持ちに利益が流れる仕組みというわけだ。

金融機関がより多くの手数料を取るための典型的手段

金融機関の利益は、お金の出し手と受け手の間で中抜きすることが全てである。そのため、いかにより頻繁に、より多く中抜きすることが重要になる。手数料が多く取れれば、真の金持ちはますます金持ちになり、貧乏人はますます貧乏になる。

圧倒的に厳しいノルマ

金融機関の営業マンは概してノルマが厳しい。なにしろお金の出し手にお金を出させないと話は始まらないし、お金の受け手にお金を借りさせなければならない。そうでなければ手数料が得られないのだ。逆にそれさえできれば後の細かいことはどうでもよい。

だから、銀行は『晴れの日に傘を貸し、雨の日に取り上げる』なんて皮肉ができるし、証券会社はどんな相場状況でも『今が買い時です』などと言うし、保険会社はおよそ専門家とは思えない知識のない保険レディが今だに生命保険を売っているのだ。

はっきり言って金融機関は顧客の利益などどうでもよいのだ。手数料が全てだ。ゆえに金融機関の営業マンはとにかく売ってくることが激しく強要される。

やたら商品が複雑になる

金融機関は分かりやすい商品は売らない。それこそが彼らの利益の源泉になるからだ。

分かりやすいと消費者が比較するのが簡単になり、どんどん価格競争が激しくなり金融機関の利益が減る。また分かりにくくすることは金融機関が言い訳する際の材料でもある。

例えば大手の生命保険会社はやたら多くの保障がてんこ盛りの保険を売ってくるし、ホームページなどを見ても契約例は死亡保険、貯蓄性保険、医療保険の複雑な組み合わせだ。このことで消費者が単純に比較することを難しくさせている。

あるいは投資信託ではどうだろう。

何百、何千と言う投資信託が乱立している。そして最終的にどんな投資をしているのかとても金融知識のない人に理解できるとは思えないほど複雑な投資をしている。これらは複雑にすることで手数料をより多くとるための言い訳にしていると言ってよい。

『このファンドは専門の金融知識を持ったファンドマネージャーが、世界の代表的な株式や債券を厳選しリスクの少ないポートフォリオを組み、安定的な収益を得ることを目標に・・・』などと、説明される。

これで、本当に安定的に利益を得られるのか分かる人はいないだろう。

こうして複雑に商品を組み顧客が利益どころか損失を被っても、複雑に組んだ商品のどこからか言い訳が出てくる。

それは大概の場合法律的に完璧で、無知な消費者が対抗できるようなものではない。

金融商品で選ぶ際、損をしないために重要なこと

これまで見てきたように何も考えずに金融商品を買うと損をするように金融商品はできている。何しろ必ず手数料分は負けるのだから。これを避けるために、金融商品を買う人全てが抑えておくべき考え方がある。

『なるべく金融商品を買わないこと』

損をするなら買わなければよいのだ。特に不必要な金融商品を買ってはいけない。よく理解していないのに買ってもいけない。

必要もないし理解もしていないのに、『世界の代表的な銘柄の中から厳選した銘柄に分散投資する』投資信託を買ってはいけない。

それでもどうしても買わなければいけない金融商品もある。とは言っても生活に必須なものなど銀行の普通預金口座くらいしかない。
あるいは必要になったら買う金融商品もある。生命保険や投資信託も必要とあらば買うだろう。

そのときに重要なことがある。

『金融機関の人間が推奨するものを買ってはいけない』『最も手数料の少ない商品を買う』ということを徹底することだ。

大多数の人間は金融機関の人間が推奨したものを、手数料もろくに調べずに買う。あなたはこのようなことをしていてはいけない。何度も言うが金融機関の人間はあなたからできるだけ多くの手数料を引き出すことにしか興味がない。だから、あなたは他の人が銀行窓口で投資信託を買っているのを横目に、インターネットで最安手数料の投資信託を買うようでなければならない。

最終的にはあなた自身が良く勉強をして、金融商品を検討することが求められる。