結婚すると生命保険について考えることになるだろう。
一般的に結婚すると他者への責任が生まれるからだ。親、親戚、あるいは不幸にも生命保険セールスに結婚したら生命保険のことを考えなければいけない!などと煽られるだろう。
ここでは結婚後に考えなければならない生命保険のあれこれについて解説する。ちなみに結婚前に焦って色々やる必要はない。役所に婚姻届を提出してからでよい。
結婚前に生命保険について考えなければならないことは下記の記事を参照してほしい。
結婚後に生命保険についてあなたが真っ先にやること
まずあなたがやることは、うっとうしい生命保険セールスを撃退することだ。生命保険セールスは結婚直後のあなたのところに、もしかしたら結婚前から、すり寄ってくる。いったいどこから聞きつけたのだろうか。特に職場に生命保険セールスが出入りしている人は要注意だ。
決して隙を見せてはいけない。
あなたが生命保険に加入するつもりだろうと、セールスの話は一切聞いてはいけない。結婚前後というタイミングは顧客側が生命保険を積極的に買う意思を持っている数少ない機会だ。セールス達にとっては超お宝案件といってもよい。
当然セールス達は実入りを最大化しようとセールストークを磨いている。私もその気になれば総額月5万円くらいの生命保険に加入させようと思えばできてしまう。自分から生命保険に興味を持っている顧客は最大級のカモなのだ。1か月の仕事が終わってしまうくらいおいしい顧客だ。
あなたが生命保険に興味を持っていることが分かったら、主導権は全てセールス達に握られてしまうと思ってよい。この最大級に容易い顧客を好き勝手料理できないようでは、生命保険セールスはやっていけないのだ。
あなたはそれくらい危険な立場にいることをまず自覚すべきだ。
結婚後にあなたが加入している保険はないか確認
あなたを急かし、あなたの思考をかき乱すセールスを撃退した次にやることは、あなたが被保険者として加入している生命保険がないかどうか確認することだ。
契約者ではない。被保険者としてだ!
被保険者とは
生命保険契約において、保険を掛けられている人。
例えば死亡保険であれば、被保険者が亡くなると死亡保険金受取人に保険金が支払われる。
保険契約者と同一である場合もあるが、異なる場合もある。
あなた自身が契約者=被保険者として加入しているものだけではなく、あなたの親が契約者として、あなたが被保険者として生命保険に加入しているケースもある。特に20代そこそこの人は後者のケースが多い。
自分では加入していないが、親が加入しているケースだ。
一般的な生命保険会社の保険は記憶になくとも、かんぽ生命の生命保険、あるいは各種共済(国民共済、県民共済、JA、生活協同組合)の契約もありうる。ちなみに私が結婚した際は、妻が県民共済のものに被保険者として、妻の父が契約者として加入していた。
これらの契約は名義変更を行わなければならないかもしれない。また、あなたが契約している保障を確認しておくことで、無駄な追加契約をする必要がなくなるかもしれない。
もう一度言おう!真っ先に自分が被保険者の生命保険契約を探すのだ。
すでに加入している生命保険がない場合
親に聞いてもあなたにかかっている生命保険はなかった。あなた自身が契約したものもない。
その場合は新規で生命保険を加入するかどうか検討する必要がある。注意しなければいけないのは、『加入を前提に考えてはいけない』ということだ。
まずは加入「するかどうか」を検討しなければならない。
もう少し詳しく言うと「あなたに生命保険が必要かそうではないか」を検討しなければならない。
この問題は当サイトのメインコンテンツを読み込むことで解決する。
生命保険を1から考えて、加入の是非、『いつ?』『どんな保険に?』『どれくらいの金額で』『どのように?』『誰から?』生命保険に加入すればよいかが分かり、その後の生命保険の管理のことまで書いてある。検討した結果、『加入しない』という結論まである。検討を始める人は下記リンクからはじめてほしい。
すでに加入している生命保険がある場合、見直しの検討が必要?
すでに加入している生命保険がある人は、見直しも含めて検討する必要がある。見直しとは言っても増やすばかりではない。当然減らす選択肢もありうる。検討の仕方は、何も加入していない状態での検討方法と一緒だ。その中で過不足を埋めていくだけでよい。ただし、補償見直しの場合、健康状態の審査をする際に注意しなければならないことがある。
見直しの方法も当サイトのコンテンツで分かるので、ぜひ自分の保険が適正か勉強してほしい。
すでに加入している生命保険がある場合、名義変更など諸手続きはどうする?
結婚すると生命保険は名義変更手続きを伴うことが多い。必ずやらなければならないわけではないが、税制上有利になったり不利になったりするので、一般的に結婚時に考慮すべき名義変更手続きを抑えておこう。
契約者変更
あなたの親があなたのためにかけている生命保険がある場合は名義変更を検討すべきだ。基本的に生命保険は保険金や給付金の受取が発生する際、契約者=被保険者であることが税制上有利だ。親があなたにかけている生命保険がある場合は、契約者を親から自分自身へ変更したほうがよい。
もちろん保険料はあなた自身が負担する。
生命保険は書類上の契約者よりだれが保険料を負担しているかで、税金の種類が変わる。
保険料負担が嫌なら、親にそのまま負担してもらえるなら、そのままでもよい。ただし保険金受取時の税金支払いが不利になる。
死亡保険金受取人変更
先の契約者変更と似ているが、保険金受取人の変更も検討する必要がある。被保険者が亡くなったことにより、生活が困ってしまう人に受取人を変更する必要があるだろう。子供がいない状態では誰も生活に困らない場合もありうるので保険金受取人を変更する必要がないかもしれない。しかし、その場合はそもそも加入している生命保険の必要性が疑われるので、解約を検討すべきかもしれない。
名字の変更
名前の変更も名義変更の一つだ。結婚したことにより、姓が変わることもあるだろう。契約者、被保険者、受取人の姓が変わる場合は、必ずやっておきたい。ちなみにやらないと、万が一保険金を請求しなければならないとき、面倒が増える。姓が変わる前と変わった後の関連性を除籍謄本やらなにやらで確認しなければならないし、遠くの役所に請求するのも大変だ。即座に行うことを推奨する。
契約者住所変更
結婚して住所が変わることもありうるだろう。あなたが契約者の場合は他の手続きと同時にやってしまいたい。住所変更はあまり面倒なことはない。請求書1枚(保険会社に請求書を送付してもらう)書けばよい。もしかしたら電話で可能な保険会社もあるかもしれない。
まとめ
結婚後に生命保険について考えることは見直しの必要性を検討すること、名義変更や住所変更を必要なら行うことだ。名義変更については、適正に行わなかった場合、税金の多寡が変わってくる場合もあるので、早急に行いたい。
一方で保障の見直しについては焦って行う必要はない。『見直さなくていい』『減らすしてもよい』ということも頭に入れておいてほしい。決してセールスの話を鵜呑みにしてはいけない。いつだって彼らは自己の利益の最大化しか考えていないのだ。