結婚後に生命保険の受取人変更は絶対にやったほうがよい!

『結婚したら生命保険は解約する!』と本当は言いたい!まあ・・・ただ解約するだけではないが・・・

さて、ここでは生命保険の受取人変更の話だ。しかも結婚前後の夫婦、カップルにフォーカスした話だ。結論から言ってしまえば結婚後に生命保険の保険金受取人を変更するのは必須だ。主に感情的な理由・・・いや合理的に考えて!

結婚後に生命保険の受取人変更が必要な人

まずはあなたが受取人変更の手続きが必要な人が確かめる必要がある。本記事では結婚前後の夫婦・カップルを想定しているので、以下すべてそれが前提として話を進める。

当たり前だが、あなた・もしくはパートナーが生命保険に加入しているかどうか確認する必要がある。それがなければ手続きしようにもできないからだ。『何を当たり前のことを言っているの?』などと思ってはいけない!あなたに加入している保険がなくとも、親が勝手にかけているというのは、よくあることだからだ。

そのため、あなた自身が把握している生命保険契約はもちろん、親にもあなたにかけられている生命保険がないかどうか確認してほしい。民間の生命保険会社はもちろん、各種共済、郵便局の簡易保険(今は『かんぽ生命』)など、親があなたにかけているかもしれない。

結婚前に生命保険の受取人変更はしてもよいが、してはいけない

結婚後は生命保険の受取人変更はするべきだが、結婚前にあせってする必要はない。結婚前は、あなたたちカップルが世界で一番仲が良いと自負していても、法律上は赤の他人だ。法律上の赤の他人に生命保険の保険金受取人を指定すると、その保険金すべてが相続税の対象となる。法律上夫婦になった後とは雲泥の差があるので、焦って手続きしてはいけない。法律上夫婦になるのは婚姻届が役所に受理されて新しい戸籍ができることが必要である。

結婚後は生命保険の受取人変更をしたほうがいい、というかほぼ必須

晴れて法律上も夫婦となったあなたたちパートナーは保険金受取人変更の手続きをしよう。法律上は夫婦になったが、すでに気持ちが冷めているということはないはずだ。感情的にも何も問題ない。

さて、なぜ死亡保険金受取人を夫婦の間で指定するのか。

先ほども少し出たが、相続税の関係がある。相続税は夫婦間の相続が最も税金少なくなるような制度となっている。基礎控除の存在、夫婦間の相続での特別な控除の存在がある。親や子供に相続するより圧倒的に税金上有利だ。子供のために生命保険を準備するにしても夫婦間で受取人を指定するのが一般的かつ合理的だ。

配偶者間で相続する場合の税制

結論から言えば、現在の税制(2018年現在)では相続が発生した場合、配偶者が相続する分については1億6000万円まで無税だ。配偶者控除について詳細を書くと長くなるので別の機会にゆずる。

さて、結婚前後の世代はたいてい若い世代だ。20代30代の年代の人で、1億6000万円を超える財産を持っている人がどれだけいるだろうか。ほとんどいないだろう。1億6000万円以上も財産があるような人はまた特殊な相続対策が必要だ。一律に配偶者に保険金受取人を指定するとも限らない。しかし、大半の人はそうしたこととは無縁だ。

そのため、あなたやあなたの配偶者が生命保険金を含めて1億6000万円を超える財産がないのなら、保険金受取人をあなたの配偶者に指定すれば保険金受取にかかる税金は無税となる。

受取人を子供や親に指定してもよいが、相続税が発生する場合がある

相続税はとりあえず基礎控除が3000万円確実にあるので、生命保険金を含めてその金額を超えないなら受取人を誰に指定してもよい。しかし、生命保険金は3000万円を超える場合もあり得る。その場合は子供や親に相続するものがある場合は相続税がかかることもあり得る。仮に法定相続人が配偶者、子供1人だった場合でも、基礎控除は4200万円となるが、生命保険金の金額とその他財産の状況によってはこの金額を超えることもあるだろう。配偶者控除と比べると基礎控除の金額はそれほど大きくないので、なるべく多くの金額が配偶者に相続されるよう調整するとよい。この点でも、配偶者を保険金受取人に指定するとよいことがわかる。

受取人変更の手続きのやり方

生命保険金の受取人変更の手続きは簡単だ。

保険会社に変更申込書を請求しよう。このときコールセンター等に電話し変更申込書を直送してもらうとよい。セールスが間に入ると営業をかけられたりするなど面倒が増えるからだ。

変更申込書が到着したら、被保険者の同意をとる。契約者とは別に被保険者の印鑑が必要になる。あとは、契約者名、被保険者名、変更後の受取人氏名、受取割合などを指定する。そして請求書を返送する。これで手続きは完了だ。住民票だとか余計な書類がいらない点で多くの保険関係の手続きの中でも簡単だろう。

保険金受取人の変更より、さらに大切なやらなければならないこと

結婚したら保険金受取人変更をするのはほぼ必須だが、これを機会にやっておかなければならないことがある。

保障の見直し、または新規加入である。

結婚すると独身でいたころより、厳しく収支の管理、特に支出の管理をしていく必要がある。支出の中で特に無駄が多くなるのが、通信費と各種保険関係だ。趣味に使うお金などは個人の趣向の問題もあるので私がとやかく言う問題ではないが、通信費と生命保険、損害保険の保険料は必要最小限に抑えられる必要がある。

月3000円の節約がされるだけでも、10年で36万円の節約になる。中古車程度なら十分買える値段だ。もし月3万円節約できたら?10年で360万円節約できる。子供の教育費の大部分を準備できるだろう。

結婚時に行う保険の見直し・新規加入は、必ずしも『加入する保険を増やさなければならない!』というわけではない。

保険を減らす。場合によっては全部解約。新規で入る必要もない。いずれのパターンもありうる。必要な理由、いらない理由をきちんと理解し自信満々で効率的な保険の加入の仕方をしなければならない。

当サイトのメインコンテンツではゼロから保険選び方を解説している。すでに生命保険に加入している人も、これから新しく加入している人も必ず読むべきだ。それでもし月3万円節約できるようになったらあなたの生活の質は格段に向上する。あなたの趣味にもっとお金をかけられるかもしれないし、旅行に頻繁に行くことも可能になるかもしれない。増大する教育費の工面に悩まなくてもよくなるかもしれないし、保湿液をグレードアップすることもできるかもしれない。

受取人変更と同時に、適正・最小限な保険のあり方について学ぼう!