私が生命保険の相談を受けたり、売る相手はたいてい30歳を超える人が多い。20代などまれだし、10代などを相手にすることなどない。あったとしても商談相手は親となる。しかし、生命保険の『自称』専門家を名乗る私としては、生命保険に関するあらゆるニーズに応えることをモットーとしている。
今日の話題の中心はまさに10代だ。このページを開いたあなたは10代か、あるいはその子の親だろう。
今日のテーマはなかなかぶっ飛んでいる。
『未成年で結婚した場合、生命保険はどうすればいいのか』
未成年で結婚する人も一定数いる以上、この問いに応えようではないか。
あらかじめ断っておくと、この記事は未成年同士の結婚、またはそれに近いカップルを想定している。(男21歳、女18歳とか男19歳、女20歳とか)、30歳を過ぎたような男が未成年と結婚するとかけしからん状況は想定していない。普通にその30歳の男がきちんと養えばよい。私の知り合いの範囲でいないこともないから世の中わからないものだ。
未成年で結婚する人に生命保険が必要か
未成年で結婚することの良し悪しはこの際おいておく。感情的には色々あるかもしれないが、お金という数字の世界で冷静に見れば、感情的なことなどどうでもよいからだ。私はカウンセラーではない。
さて、経済的には未成年で結婚すると困難が伴う。未成年での結婚は子供を妊娠中、あるいはすでに子持ちであることが多い。必然的に夫婦2人のうち片方が働くことは難しいだろう。それでも働かなければならないのかもしれないが。
子供がすでにいることを想定すると、生命保険は加入しなければならない。おそらく未成年に近い夫婦では蓄えもないだろうし、夫婦どちらかが万が一亡くなってしまえば、残された家族はお金に困るどころの騒ぎではなくなる。
もはや生命保険に加入することは必須だ。
保険料負担がきついよ・・・どうしよう
大きい収入が期待できない若い夫婦では、毎月5千円支払うだけでもきついだろう。月収40万円の人が5千円払うのと、月収15万円の人が5千円払うのではわけが違うのだ。
もちろん医療保険、生命保険、貯金、などあれこれ手を出せば大変なことになる。一番良いのは親に保険料を負担してもらえばよい。しかし親を頼れない場合もあるだろう。その場合は限りなく必要最小限で生命保険に入る必要がある。
目標は3千円以内で加入しよう。
幸い若いということで、30歳を超えた人などと比べ、比較的安く加入することができる。例えばライフネット生命保険というネット生保で死亡保険を加入する。
保険期間10年で、期間中万が一亡くなってしまった場合、3000万円の保険金が下りる保険を考えよう。20歳の男性がこの保険に加入すると、月々わずか2,260円だ(平成2018年7月時点)。はっきり言って3000万円は保障としては十分すぎるほど十分だ。女性の場合1,141円だ。夫婦どちらか、あるいは2000万円ずつ程度で加入してもよい。いずれにせよ保険料負担は3000円程度で抑えられるだろう。
医療保険?役に立たないし、そんな余裕はないはずなので不要だ。医療保険に入るくらいなら貯金するべきだ。
貯金?とりあえず銀行預金でよい。20歳そこそこで、入ってくるお金に余裕がないのに立派な資産運用を考える必要はない。
保険料が安い生命保険会社は20歳未満は加入できない場合が多い
生命保険会社は未成年の加入に慎重だ。そのため、ネット申込みなどは20歳未満ではできない場合がほとんどだ。そのため、対面などで売ってくれる生命保険会社を探すしかない。大手の生命保険会社ならたいてい未成年の生命保険も取り扱っているが、保険料が高い!べらぼうに!
もっと良心的な値段である生命保険会社のひとつとしてオリックス生命がある。ファインセーブという定期死亡保険が、保障期間15年で保険金が3000万円の場合、4530円だ(2018年7月時点)。それでも20歳になると入れるネット系の生命保険とは倍近く違う。とても3000円以内に抑えるのは難しい。とりあえず20歳になるまでは、つなぎで加入できる保険に入り、20歳になった時に安いネット系生命保険に切り替えるとよい。
最悪生命保険に入らないというのもあり?
未成年で結婚したという人は4000円も生命保険に払うのもきついだろう。いっそ生命保険に入らないという選択もありうる。あるいは少額だけ加入するというのもありうる。1000円程度だけ加入するとか。いずれにせよ負担がきつくない範囲で加入すればよい。もし5000円以上も生命保険に払うようなら払いすぎだ。未成年夫婦に生命保険ごときで5000円も払う余裕はない。
繰り返しになるが医療保険など不要だ。年金も不要。まずは最低限の死亡保険だけ加入し、じっくり貯金をしよう。
そして20歳を迎えたら色々な会社の生命保険に入れる。
一番安いところを探そう。
一番よい方法は、ファイナンシャルプランナーに『一番安い3000万円の死亡保険に加入させてくれ』と聞くのがよい。たいていのファイナンシャルプランナーは相談料などかからない。保険に加入してくれればそれでいいのだから。そのため、あらかじめ入る保険の保険金額を決めておいて(3000万円など)、『無料相談で一番安いのを見繕え!』と言えばリスクは少ない。それ以外の保険は一切入る余裕はないと断ってしまえばよい。そのように決めておけば無料のファイナンシャルプランナーの相談も有用なので、活用してほしい。というか活用したほうがよい。