ぶっちゃけ掛け捨ての生命保険の評判ってどうなの?

ああ・・・ここにも掛け捨ての生命保険を怪しんでいる人が・・・

生命保険など、掛け捨てだろうが掛け捨てじゃなかろうが、入れば損をする商品なのだから、悩む必要などないのに・・・

答えは簡単だ。

入らなくていいなら入らない方がいい。必要なら必要最小限で。貯蓄性生命保険は一切不要。保険で貯蓄するなら国債でも銀行預金でもインデックスファンドでも買ったほうがよっぽどましだ。

それでも世間の声、特に生命保険に加入した人の声は気になるだろう。

金融商品に関しては自信満々な私もAmazonでドラクエやサイクロン式掃除機を買うときは、購入者レビューを100件くらい読んだりする。購入者の感想というのは商品を判断するのに重要な要素だ。

生命保険と他の商品で違うこと

生命保険は契約期間が圧倒的に長い。購入者の最終的な感想が定まるのは何十年先だったりする。

ドラクエであれば早い人は1日でクリアし『クソゲーだった』『話が一本道』『やっぱりドラクエは国民的RPG』などと感想が出る。サイクロン式掃除機でも1回使えば『音がうるさい』『よく吸い込む』などの感想が出て、1年もすれば『もう壊れた、しょせん安物』とか、5年たって『いまだになんの問題もなく使えてます。8000円にしては経済的』などの感想がでてくるかもしれない。

しかし、生命保険はこうはいかない。

掛け捨ての生命保険であれば生命保険としてはそれほど長い期間契約しないが、それでも10年以上は当たり前だ。

掛け捨ての生命保険に加入した人は生命保険をどうかんじているのか

掛け捨ての生命保険は一般的に評判が悪い。当たり前と言えば当たり前だ。宝くじと同じく、ほとんどの加入者にとって掛け捨ての生命保険は保険金がおりることもなく、満期でもらえるお金もない。それでいて、毎月、電気代、ガス代以上のお金を払うことも珍しくないのだ。しかし、掛け捨ての生命保険が役に立つような事態は誰か亡くなっているわけなので、それはそれであまり幸せな事態ではない。これほど購入者の評判が悪い商品も珍しい。

掛け捨ての生命保険に加入直後の感想や評判

掛け捨ての生命保険に加入した直後は、一番気持ちが盛り上がっているときかもしれないが、それでも『面倒な手続きが終わった』くらいの感覚で『これで遺族の保障も安心!』などと感じている人は少ない。気持ちが一番盛り上がってこうなのだから、その後は推して知るべし。

掛け捨ての生命保険に加入して1年後の感想や評判

この時点では加入者はすでに生命保険のことなど完全に忘れている。良い・悪いなどの感想すらでてこない。完全に生命保険は無視されているだろう。

掛け捨ての生命保険に加入して5年後の感想や評判

このあたりになると、じわじわ毎月支払っている保険料の金額が気になってくる頃だ。家計簿をつけるたびに、なんの役にも立っていない掛け捨ての生命保険の支出欄をみて、『この生命保険が高いのよね・・・』などと愚痴るようになる。『この保険があるから家族が安心して暮らせる』などと感想を抱く人はほとんどいないだろう。

掛け捨ての生命保険に加入して10年後の感想や評判

加入10年もするとボチボチ更新を迎える契約も出てくるだろう。掛け捨ての生命保険が有効に続いているということは、つまり保険金が支払われるような事態は起こっていないということだ。更新が近くなり、この10年間の生命保険の支払はまるで無駄だったと思う人もいるだろう。ましてや更新を迎え『保険料が上がる』などと言われよう物なら生命保険の存在意義すら疑い始めるかもしれない。
更新を迎える場合はこれを機会に生命保険を見直すことを考えるかもしれない。『掛け捨ての生命保険なんてお金を払うばっかりで何の役にもたたないじゃない』という印象を強くするだろう。

掛け捨ての生命保険に加入して20年後の感想や評判

更新を迎えずとも、加入期間が長くなるほど、それまで掛け捨ての生命保険に支払った金額に嘆息するようになる。それまで支払った金額は50万円?100万円?300万円?今まで何の役にも立たなかった出費を考え、『少しでもお金が返ってくるような生命保険に入ればよかった』などと考えるかもしれない。お隣のご主人は何やら満期でお金が下りてくる保険に加入していたと聞いて、自分は『失敗した』などと思うかもしれない。

掛け捨ての生命保険に加入して満期を迎えた時の感想や評判

ついに大きな保障は不要になり、掛け捨ての生命保険は保障期間を満了するか、解約するかする段階になった。その時になっても結局何も役に立たなかった生命保険と自分がそれまで支払ってしまった保険料の大きさを思い、『掛け捨ての生命保険なんて最悪』と思うかもしれない。一部に『まあなんにも残らず払ってばっかりだったけど、万が一のお守りになってたもんね』という感想を抱く、生命保険本来の役割にきちんと気づいている人もいるが少数派だ。

自動車保険は当たり前に入るのになぜ生命保険は忌み嫌われるのか

ここまで書くとまるで私が『掛け捨ての生命保険否定派』のように思われるかもしれない。しかし、これまで上げたような感想は実際の加入者多くの声だが、何か生命保険を勘違いしているとしか思えない。感情的にはこのような感想を生命保険に感じるのは理解できるが、生命保険は本来何か返ってくるものを期待するような投資商品ではなく、大きな保障を受けるためのコストでしかない。そのあたりは自動車保険や火災保険となんら変わりない。

自動車保険も完全に掛け捨ての保険であるにも関わらず、自動車に乗る人は当たり前に加入するだろう。そうでなければ人身事故でも起こそうものなら生活は完全に吹き飛び、賠償金を払うために人生を生きることになる。自動車保険がなければとても怖くて車になど乗れない。火災保険に関しても加入しなければ家を失ったままローンだけ残ることになるかもしれず、新たな住居費とローンの支払いで生活は立ちいかなくなるだろう。
生命保険も同じだ。生命保険がなければ、万が一世帯主など収入の柱を担う人が亡くなったとき、遺族の生活は立ちいかなくなる。自動車保険や火災保険と本質は何も変わらない。

なぜ、同じ掛け捨ての保険なのに、生命保険だけこのように忌み嫌われるのだろうか。むしろ掛け捨ての生命保険こそ生命保険なのだ。貯蓄性の生命保険など、単に掛け捨ての生命保険に積み立て分の保険料を上乗せしているだけの商品なのに、なぜそんなにお金が返ってくることを生命保険に期待するのだろうか。

まあ、多くの消費者が貯蓄性保険に加入して見せかけのコスト(掛け捨ての生命保険の保険料)を避けようとして、もっととんでもないコストを支払っていることに気づいていないことなど、私の知ったことではない。生命保険などどんな商品だろうが、コストでしかないのだから、生命保険会社に払うお金は必要最小限にしなければならないのだが、それを理解しない、あるいは感情的に判断する人は貧乏に向かってひた走る賢くない人生を送るだけだ。

あなたはどうか?

必要最小限の掛け捨ての生命保険に加入して、無駄なコストを徹底的に削減する金持ち体質の賢い人?それとも貯蓄性の生命保険に毎月大きなお金を払って、貴重な機会を失い続ける貧乏体質で感情的な人?

本当に賢い人は貯蓄性の生命保険に入って極大なコストを払い続けたりはしない。