掛け捨ての生命保険に払う保険料の相場とは?

私の考える掛け捨ての生命保険の保険料の相場は3000円だ。

私の知り合いの生命保険セールスは『保険料の相場は2万円』と言うかもしれない。

ああ、あるFPの人は『年収の5%以内が生命保険料の相場だ』という可能性もある。

『相場』という言葉のなんと便利なことか。

生命保険セールスを助けるためにある言葉としか思えなくなってきた。

計算基準や価値観が違えば変わる生命保険料の相場

掛け捨ての生命保険で保険料を2万円も支払うのは明らかにやり過ぎだ。少なくとも一般的に『相場』などと呼ばれるものからは逸脱している・・・と私は確信する。

しかし、とんでもないことに掛け捨ての生命保険だけではないにせよ、世間が1世帯あたりで支払う生命保険料の平均は月3万2千円程度だというデータもある(生命保険文化センターによる『生命保険に関する実態調査(平成30年)』を参考に算出)。
実際に2万円程度を掛け捨ての生命保険に支払っている世帯は多いのかもしれない。

ちなみに『この生命保険に関する実態調査』はあまり詳しい属性は考えずに色々な世帯をごちゃまぜにして平均値を出しているだろう。ところで調査の仕方が変われば平均値など簡単に変わることはもちろんわかるはずだ。

例えば、私のコンサルを受けた人に対象をしぼった生命保険の保険料の相場は平均3237円かもしれない。大手のA生命保険会社のセールスから加入した人の相場は33576円かもしれない。独身の人に限れば、13876円かもしれない。

これらはいずれもただの推測だが、調査対象が変われば相場など簡単に動くことは想像ができるだろう。

あなたはどんな相場が知りたい?そしてそれはあなたの役に立つの?

独身の20代が生命保険料の相場を知りたいと思って、調べた結果が生命保険文化センターの先の調査結果月3.2万円だったらどう感じるだろうか。短絡的な人なら『世間はそんなに入っているのか・・・自分もそのくらいはらわなきゃ』などと思い、明らかにその人に不釣り合いな生命保険に入ってしまうかもしれない。掛け捨ての生命保険なら1500円で済むかもしれなかったのに・・;

そもそも独身の20代など生命保険が必要かどうかすら疑わしい。

逆に50歳目前になった男性の世帯に子供が生まれ、生命保険を準備しなければならないとなったときには、世帯平均3.2万円と書かれてなんと思うのだろうか。『これならうちにも出せそうな金額だな・・・案外なんとかなりそうだ』とか考えてしまうのだろうか。

実は50歳前後の年齢と言えど適切な保障を選べば1万円も出せば十分な保障に入れた可能性はあったかもしれない。

さて、あなたが知った掛け捨ての生命保険の相場はあなたの生活状況や価値観を正しく表したものだっただろうか?

『相場』という言葉の魔力

『相場』『平均』『普通』という言葉は強烈な力を持っている。生命保険セールスなど売る側にとってはこの言葉をうまく利用できるようになったら、売れるセールスの仲間入りをすることだってできる。事実、生命保険会社や大手の保険比較サイトは実に巧みにこの言葉を利用している。

人間は同調圧力に弱い。特に日本人はそうだと言われている。『相場』『平均』の数字に自分も落ち着くことは人間に強い安心感を与える。『まあ大多数の人の平均値なら間違えはないだろう』と。

典型的な思考停止の人間が搾取される構造である。

掛け捨ての生命保険の保険料の相場などない!

もしあなたが掛け捨ての生命保険にどれくらい保険料を払うべきなのかと思っているのなら、それは自分で見つけるものだ。

日本人だけで1億以上の生活様式、価値観があるのにそれらをひとまとめにした相場があなたに適合するわけがない。もしその相場があなたの実情とはずれていたらいったいどうするのか。

ここは『相場の保険料を調べることから出発』することをやめて、『まずあなたに必要な保障を考え、結果的に算出される保険料で判断』しよう。あなただけに合った生命保険を選ぶという、ごくごく当たり前の作業をすればよいのだ。

心配はいらない。

正しい選び方をすれば『あなただけに合った生命保険』の保険料が『相場』高くなることなどまずない。せいぜい私が考える掛け捨ての保険料の『相場』をわずかに上回るのがせいぜいだろう。あまりに世間の『相場』と逸脱しすぎてて逆に不安になるくらい低いものとなるだろう。

もし、あなたが『相場』という考えを捨て、『相場』より圧倒的に安いあなたに合った生命保険を探そうと思うなら下記の記事を見るとよい。