生命保険会社の事務仕事のやりがいとは?

初めて就職する大学生などにありがちだが仕事を選ぶ際にやりがいを求めることがある。

この時点で仕事というものを勘違いしている可能性がある。

はっきり言って給与所得者である以上、仕事を自分で選べることなどほとんどない。ほとんどは自分のためになっているのかどうかすら怪しい仕事をやらされるのが現実だ。

現実を直視せず、『やりがいはあるか』というような他力本願な感情で少しでも楽しい仕事に就こうなどと考えているのだとしたら救いようがない。

そもそもやりがいなど仕事や他人から与えられるものではなく、自分で作っていくものだと思うが。

私は生命保険会社で営業も事務仕事も経験したが、事務仕事にはまるでやりがいを感じなかった。

新卒向けの採用サイトなどには『先輩社員の声』とか言ってやりがいについて熱く語られていたりするが、あのようなことを言っている事務職員にあったことなどない。
誰もが、毎日の業務をこなすことにしか興味がなく、向上心がある人間ですらごく一部だ。

そんな人間がやりがいなど感じているだろうか。むしろ『辞められるものなら辞めたい』と考えている人が圧倒的多数だろう。

これはなにも事務職員だけでなく総合職や多くの売れない生命保険セールスたちにとってもそうだ。

採用サイトにきらびやかに語られている『先輩社員』はたいてい人事部の覚えがよい、見栄えのよい社員が見栄えの良いことを言わされているに過ぎない。

顧客の顔がほとんど見えない仕事のどこにやりがいなどあるのか

生命保険会社の事務職員が顧客に会うのは営業現場の事務職員くらいだ。たいていは住所変更などの各種手続きに対応するか苦情を受けるかどうかだ。

個人的な感想だがこんな部分にやりがいを感じることなどほとんどないだろう。

日々の書類仕事のどこにやりがいが?

『責任感を持ってお客様の契約の保全手続きをすることでお客様の役に立てることにやりがいを感じています』

いったいこれのどこにやりがいを感じるのだろうか。顧客は保全手続きをした社員、ましてや顔も見えない相手に特別思いを馳せることなどない。

もし一般的な事務仕事でやりがいを感じている人がいるのなら教えてほしいくらいだ。

ちなみに営業の仕事は一部にやりがいがある。ほとんどはつらい仕事だが、売上が多いときその分収入も多くなる点はやりがいを感じる。売上を増やすための努力が直接成果になるのだからやった分だけやったかいがあるというものだ。まあ、苦しい仕事であるのは否定しない。

もし、あなたが生命保険会社の事務仕事にやりがいなど求めているのなら過剰な期待はしないほうがよい。サラリーマンの仕事など一部の仕事人間を除いてやりがいなど感じている人がいないのが現実だ。