生命保険の飛び込み営業で顧客の心を10倍引き寄せる話法とは

生命保険セールスにとって悩みの一つは見込み客をどのように増やしていくかだ。

その中の方法の一つとして飛び込み訪問による手法がある。

飛び込み訪問とまではいかなくとも、一瞬で生命保険のことに興味を持たせる方法を知っていることは生命保険セールスにとって必須の技能だ。

知っていればあなたはどこでも見込み客を増やしていくことができる。

顧客はあなたの話を聞いて生命保険を買いたくない!

世の中のほとんどの人は生命保険に限らず、ほとんどのセールスを嫌う。人々はセールス達が、セールス自身の利益のために話をしに来ていると完全に信じているし、セールスが自分に損をもたらすだろうと思っている。

このことはあなたが自分の身に置き換えて考えてみればよい。

あなたの家に新聞の販売員が来たらどうか。

もし、あなたが新聞を一つもとっていなくて新聞が必要だったと思っていても、彼らの訪問はうっとうしいものだろう。あなたはセールスに勧められて彼らの思い通りの新聞を買うのではなく、あくまで自分で新聞を買うのか買わないのか、どの新聞を買うのかを決めたいはずだ。

生命保険でも同様だ。

顧客はあなたが勧めた生命保険ではなく、自発的に生命保険を選びたいのだ。もしその顧客が生命保険を必要だと思っていてもセールスの話などは信用できず、自分で選ぶのが最善だと思っている。ましてや生命保険に興味がなければ、生命保険セールスの相手をするなど時間の無駄遣い以外の何物でもない。

顧客は常に生命保険セールスであるあなたを必要としていない。

顧客にメリットを売り込む

まるであなたの話を聞く気がない顧客を相手にあなたはどうするべきか。飛び込み訪問などすればほぼすべての顧客があなたの話を聞く体勢にないだろう。

人は自分にメリットのない話は聞かない。話してもメリットのなさそうな相手とは話をしない。友人・知人ならまだしも、初対面だったり、関係が浅いならなおさらだ。

そんな相手にあなたの話に興味を持たせるためには、あなたの話を聞くとメリットがあると思わせるしかない。

初対面だろうが友人・知人だろうが、あなたの話に興味を持たせるにはメリットを売り込むしかない。

ここで多くの生命保険セールスが勘違いする。

メリットといってもあなたの売る生命保険がもつメリットのことではない。

『この医療保険は最新型で多くの手術を保障します』

『認知症になったときでも保険金がおります』

こんなのは顧客にとってはメリットとは言わない。顧客は商品それ自体には興味はないのだ。

メリットとは『顧客にとって』のメリットを指す。

あなたの話に興味を持たせるための顧客のメリットとは何か

あなたは嬉しかったり、楽しかったりするときはどんなときだろうか。

松坂牛を食べ口の中で油が溶ける瞬間を味わい『他の人とは違う経験をしているな』と優越感に浸るときだろうか。ゴルフで自己ベストを更新するときだろうか。平日に休みをとり、すれ違う出勤途中のサラリーマンを見ながら『社畜おつ』とほくそ笑むときだろうか。お金が多く使えるようになったときだろうか。

あなたが顧客に話すメリットとはこのように顧客の人生を豊かにするものでなくてはならない。

あなたが顧客と対面し話すことは雑談でも生命保険の話でもなく、顧客がより幸せになる話でなければならない。

その話ができれば、今すぐ、あるいは後日顧客はあなたの話を聞くようになる。

生命保険の販売につながりそうな顧客のメリットとは何か

生命保険はお金を動かすだけの商品だ。顧客が保険料を支払い、万が一の時には保険金がおりる。それだけの商品だ。しかも保険金は多くの顧客がもらえない。生命保険に加入することの全員に共通することは保険料を支払うことだけだ。

保険料を支払うことと顧客の幸せにいったいどんなつながりがあるのか。

これはもう一つしかない。

保険料を多く支払えば顧客は使えるお金が減り不幸せになり、保険料が少なくて済めば顧客は使えるお金が多くなり幸せになる。

あなたと話すと『保険料が安くなりそうだ』と顧客に思わせればよい。あるいはあなたの話を聞かないままだと『どうも自分は損することになりそうだ』と思わせるのも有効だ。私は後者の方法を好んで使うが、どちらであっても顧客にとって『メリットがある』ことが大切だ。

顧客をハッとさせあなたの話に食いつかせる話法

実際に私が顧客と生命保険の話をしたいときのきっかけに使う話法を紹介しよう。

『もしあなたが支払う保険料の8割が意味のないものだったらどう思いますか?』

このフレーズを聞いて『どういうことだ?』と思わない人はいないだろう。きっとあなたもそう思うはずだ。

顧客は『自分の払っている保険料で、どうも損をしているのではないか』と思うだろうが、話が抽象的すぎて詳しく知りたくなるだろう。
このフレーズの便利なところは『もし』という部分にある。顧客自身の事情ではなく、あくまで仮定の話で一般論を語っているにすぎない。それほど『売る』姿勢にはならないことで、顧客に過度なプレッシャーを与えずに済む。しかし、内容自体は『どうも損をしているかもしれない』と顧客に思わせるには十分だ。さらに質問しているので顧客にしゃべらせることができる。あくまで仮定の話なので顧客としては答えやすいのもよい。

こんな質問に対する答えはほとんど決まっている。

『どういうこと?』

『そんなのは嫌だな・・・』

こんなところだ。

後は『保険料の8割が意味のないもの』ということの説明をすればよい。別に『8割』でなく『7割』でも『5割』でもよい。

『保険料の○割が意味のないもの』ということの意味は以下の通りだ。

一般的に顧客が支払う保険料は『保険金の準備(純保険料)』の財源となる保険料と『保険会社の運営経費(付加保険料)』に分けられるが、状況によっては支払う保険料の多くの部分が『保険会社の運営経費(付加保険料)』になってしまう契約もありうる。

大手の生命保険会社の保険料と、ネット系の生命保険会社の保険料を比べればそうしたことがあるのはなんとなく分かるはずだ。もし分からないなら、この時点であなたは著しく勉強不足なので↓の記事を見たほうがよい。保険料の仕組みが勉強できる。

このような保険料の仕組みを顧客にもわかりやすく説明したうえで、『ほとんど同じ保障でも保険会社間で支払う保険料に差がある』と顧客の意識にすりこむ。そこでおもむろに顧客が入っている生命保険会社の名前を聞いてみればよい。世の中の生命保険契約の多くが大手の生命保険会社なのだから、たいていの場合は『支払っている保険料の多くが無駄になっている保険会社』の契約だろう。

顧客の誰もが保険会社の社員の給料を多く払いたいなどと思っていないはずだ。

ここまでくればあなたが扱う生命保険で見直しの検討をしてもらうことは、かなり容易になっているはずだ。飛び込みなど初対面であれば話せる時間も限られているから、この場では次回のアポイントを取るだけにしておいたほうがよい。相手が完全に生命保険の話を聞くためだけに時間を取ってくれた方が成約率が圧倒的に高いからだ。

もし、あなたが保険料の高い生命保険会社の商品を扱っていても問題ない。

まずは顧客に生命保険の話を聞かせる体勢にさせるのが、飛び込み訪問などでの最初の目的だからだ。
もちろんあなたが扱っている商品が価格競争力で優位であるにこしたことはない。

セールススキルは多く知っている方が有利

ここまで書いた話は私が好んで使用する数多くある方法の中の1つだ。

初対面時にどのように興味を持たせるかも色々な方法がある。多く知っているだけ色々な状況に対応できるようになり有利になる。

とは言ってもこれらの方法はまったく0から自分で考えたわけではない。ある本に書いてあったことを丸写しして、それを生命保険営業に合うようにアレンジしただけである。
『顧客にメリットを売り込め』だとか『もしあなたが支払う保険料の8割が意味のないものだったらどう思いますか?』というフレーズもその本からの丸写しだったり、アレンジしたものだったりする。

私はもともと5年以上も月収20万円(額面)だったのが、その本に出会ったことをきっかけに、月収100万円をコンスタントに超えるまでの営業をすることができるようになった。

もしあなたも『もっと多く稼ぎたい』、『もっと少ない時間で稼ぎたい』と思っているのなら次の記事を見るとよい。私がどのように売れるようになったかが書いてある。