あなたは生命保険会社のCMを見たことがあるだろうか。
テレビ、ラジオ、新聞、インターネット、看板等、生命保険会社の広告は多くのところにある。
その中でも、私は生命保険会社のテレビCMを見るといつも笑ってしまう。
どの保険会社も顧客が真に求めていることとずれていて、CMの意味がないからだ。
大手生命保険会社のブランドイメージ向上に必死なテレビCM
別に大手に限らないが、生命保険会社のCMは保険商品の宣伝を詳細に宣伝するものではなく、ブランドイメージの向上を主眼においたCMが流されることがある。
このようなCMを流す会社は共通した特徴がある。
- 保険料が割高
- 生命保険セールスを多数抱える会社
- パッケージ型商品が主体の会社
- 国内生保が中心
たいてい、テレビCMの中では有名な芸能人が落ち着いた雰囲気の中、『安心・安全』を啓発するようなCMとなる。
あるいは、有名な芸能人が生命保険セールスに扮し、顧客のところを訪問し『いかにセールスが顧客によりそった存在であるか』を強調するかのようなCMである。
そこに、『当社の保険は保険料が~』とか『最新の保障内容で~』と言ったような、商品の詳細に関わることはほとんど言わない。
せいぜい商品の愛称が、CMの最後に出てくる程度だ。
もちろん、このようなCMになる理由はわかっている。
『保険料が~』とかやったら、割高過ぎてなんのアピールにもならないからだ。ブランドイメージ戦略でCMを作る会社は価格面で魅力がないどころか、むしろウィークポイントだからだ。
例えば、レクサスを売ろうと思ったら『価格は1000万円で~』と言っても誰にも響かないだろう。レクサスは『高級そうなイメージ』が大切で『価格で勝負するものではない』とトヨタ自動車も分かっている。
しかし、生命保険には『高級』など存在しない。金融商品は書類上かデータ上の存在でしかないのだから。
レクサスを買えば、周囲の人に羨ましがられたり、嫉妬されたりと、購入者の自尊心は大いに満たされるなど、『高い』ゆえのメリットがあるだろう。
しかし、ただ割高な生命保険を買っても、誰も羨ましがらないし、嫉妬もしない。
つまり生命保険に『高級』なものは誰も求めていないし、ブランドイメージを向上させたことで顧客は得をしないのだ。
ようするにCMとして非効率だということだ。
まあ、割高な生命保険会社はそのようなCMしか打てないし、CMの費用対効果などろくに測定できないだろうから、誰も『テレビCMを止めよう』とか言わないのだろう。
このようなブランドイメージだけで内実を伴わないCMに惑わされて、割高な生命保険に加入しないよう注意しよう。
さらに言えば、すでに加入してしまっている人は割安な保険に見直しすれば、同等の内容で保険料を節約できる。
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