注目!医療保険が不要である7つの理由!

あなたは、100g200円の輸入肉より、100g1000円の飛騨牛を遠慮なく食べたくないだろうか。
あなたは、気兼ねせず新品のゴルフクラブを買いたくはないだろうか。
あなたは、近所にある1000円カットの床屋ではなく、カットだけで5000円の美容院に通いたくはないだろうか。

あなたは、他にも自分の欲しいものがあるはずだ。あなたは、幸せや喜びを感じる事にこそ、お金を使いたいはずだ。
給付金が出るか出ないかもわからない医療保険に加入することで、幸せを感じることはないはずだ。
それどころか、医療保険はあなたの生活を守ることにすら、大して貢献していないだろう。

今、あなたは医療保険に新しく加入しようかと迷っているか、すでに加入していて見直しを考えている人なのだろう。
そんなあなたに私の意見を言う。
医療保険に加入することは、世の中で最も無駄な出費をすることと同じと言ってもよい。
無駄な出費によってあなたは、輸入肉を買わなければいけないし、中古のゴルフクラブで我慢するしかないのかもしれない。

当記事では、あなたにとって、医療保険がいかに無駄で、不要なものであるか、その理由を解説する。

1 医療保険はあなたが支払った保険料以上に、保険金がもらえることがほとんどない!

保険とは種目にかかわらず、大多数の人が損をし、一部の困った人に給付されるというのが原則だ。

あなたが払った自動車保険料は、不注意・不覚にも事故を起こし、被害者に1億円の損害賠償責任を負ってしまった人の役に立つだろう。
火災保険であれば、消失した2000万円の家の建て直しに。
生命保険であれば、稼ぎ頭を亡くした家庭の遺族に5000万円支払われ、遺族の生活を支えているかもしれない。

保険契約によって、支払った保険料など軽く超える保険金を一部の人が受け取っていて、その人の生活を大いに助けている。

しかしながら一般的な医療保険というのは、ほとんど役に立っていない。

支払った保険料以上に、保険金を受け取っている人というのが、自動車保険や生命保険ほどいないのだ。

以下は私がまだ保険会社の営業現場にいたころの話だ。

医療保険で給付金を支払っている人のリストを出すことがよくあった。
これらの人は保険に対するニーズが一般に比べ高いから、よく顧客ターゲットリストとして用いていた。
そんなリストの中を見渡すと、恐ろしいことに、支払っている保険料総額より多く保険金給付を受けている人がいなかったりするのだ。
たとえ、脳梗塞やがんなど大病をしている人でも、払った保険料の総額の方が多いのだ。
もう25年も保険料を払い続け、50万円近く医療保険にお金を払っているが、給付されたのは脳梗塞による入院約60日*5000円=30万円といった具合だ。

もちろん、脳梗塞で60日入院し保険金がおりた契約などごく少数だ。

たいていの契約者は病気をしても、せいぜい虫垂炎の手術だったり、大腸ポリープの手術だったり、インフルエンザで入院などと、短期入院だったり、そもそも健康な人だ。

保険金が給付されても数万円程度だ。

これでは、契約後すぐに病気で入院・手術をしなければ、保険で金銭的に得をするなんて状態はでてこない。

医療保険は他の保険に比べ、このように得をする人が少ない商品なのだ。

なぜ医療保険は、得をすることが少ないのか。

これは続く第2の理由でも述べる理由によるところが大きい。

2 医療保険は加入後、どんどん古くなり役に立たなくなっていく。

医療保険といっても、多彩な給付があるが、一番メジャーなのは入院日額○○円などと保険金が設定された、入院給付金だろう。

過去には20日以上入院した場合に、給付金を支払うと言うものがあった。
14日入院しただけでは、給付金は0円だ。
それが、5日以上の入院が条件になり、1泊2日の入院が条件になり、現在では日帰り入院でも給付金を受け取れる保険が一般的だ。

これは、医学の進歩や、病院の経営的な問題で平均的な入院期間がどんどん短縮化しているのが原因だ。

入院患者の平均在院日数推移

平成26年(2014)患者調査の概況 退院患者の平均在院日数等より

http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/14/dl/03.pdf

入院日数が短期化するということは、20日以上入院しないと保険金がおりない、などという保険に入っている人にとって、保険金が支払われない可能性が高くなるのだ。

そうしたこともあって、保険会社は日帰り入院からでもきちんと保険金がおりる商品を開発したわけだ。

さて、今後どうなっていくのか。

ますます医療技術は進歩し、比較的入院リスクの高い高齢者は増える一方。
病院はすぐに満杯になり、病院側としては患者を入院などさせてる余裕がなくなっていく。

入院期間はますます短期化の傾向にあるのだ。

10年前は平均で40万円の給付が見込めたのに、5年後には30万円の期待値になっていたなんてことがあり得る。

結果、日額いくら、などという保険はますます役に立たなくなる。

医療保険が加入後、どんどん役に立たなくなる可能性があがるのだ。

保険会社は、『今売っている商品が最新で安心です』などと勧めてくるが、加入した医療保険が将来どうなるか、などと一切言わない。
ましてや、どんどん役に立たなくなる医療保険を終身契約で勧めてくるのだから性質が悪い。

先進医療特約などもそうだ。
これらの特約は約款指定の医療機関で、などと書いてあるが、その指定の医療機関が、該当の先進医療を扱わなくなったらどうなるのか。

このように、医療保険の給付を左右する環境はあまりにも流動的だ。

あなたの加入した医療保険はだんだんと役に立たなくなり、保険会社から支払われる保険金の期待値は減っていく傾向になる。
もちろん保険料は契約したときの条件のままだ。
つまり、保険会社の儲けばかり膨らんでいくのだ。

医療保険を加入しようとする人は、加入後、時間ととも医療保険が役に立つままなのか、使えないものになっていくのか、よく考えてほしい。

3 医療保険はアメリカからの輸入品?医療保険は日本人には不要な保険だった?

今も昔も、民間保険会社の医療保険が盛んなのはアメリカだ。

かの国は、日本の健康保険制度ような国民皆保険制度がない。
最近まで(2017年現在)オバマケアなる、補助的な医療保険制度が実施されているが、トランプ大統領はこの制度をどう扱うかは未知数だ。
アメリカはちょっと虫垂炎で手術をしただけで、平気で100万円の請求を受けるなんてことがある。
そのため、国民皆保険制度がないアメリカでは民間保険会社の医療保険加入は必須だ。

残酷に言えばアメリカでは貧乏人が医療を受けにくいのだ。

一方、日本では半強制で健康保険に加入させられるうえ、健康保険の対象となる治療は国により治療費が定められている。
日本で健康保険に加入しているかぎり、よほどの重病で健康保険適用外の治療法を使用するなどしなければ、何十万も医療費を支払うという事態は起こりにくい。
そのため、日本ではもともと、医療保険という分野は盛んではなかった。
生命保険の特約でおまけのような存在といっても過言ではない。

それが1976年2月にアリコ(現メットライフ・アリコ)が単品の医療保険を発売して以来、一気に医療保険は広がっていった。
外資系の保険会社は常に保険加入率が高い日本市場を狙っており、日本の健康保険制度を邪魔に思っているだろう。
日米の貿易関係になると、ちょくちょく日本の保険制度が議題にあがる。
TPPの交渉でもそうだった。

アメリカをはじめとする外資は、日本にとって不要なものを売りつけようとしていると言っても良い。

それが今や日本の保険会社も同様だ。
どの保険会社も目の色を変えて医療保険を売り続けている。

端的に言えば儲かるからだ!

日本の健康保険制度は健在にもかかわらず・・・

4 医療保険でカバーするリスクは、わざわざ保険で備えるほどのものだろうか?

医療保険は入院したときの保障、あるいは手術したときの保障が中心だ。

さて、入院・手術によってどれだけのお金がかかるのだろうか。

健康保険のおかげで、あなたが払う自己負担分は全体の3割だ(高齢者の場合はもっと低い)。
さらに、この自己負担分が一定額を超えるような場合は支払う上限が定まる。
日本人の平均年収程度の人なら、その上限は1か月あたり8万円強だ。

この程度の負担に備えるために果たして、わざわざ医療保険が必要だろうか。
がん保険などで、特定の重病に備えるならば、まだわからなくもないが、幅広く病気入院に備える意味はあまりない。

病気やケガなどで、本当に困るのは入院したときの費用などではなく、重病で働けなくなってしまった場合に収入が途絶えるリスクだ。
収入が途絶えるリスクに医療保険で対応するには、逆に役不足である。

この働けなくなってしまうリスクには、別途、所得保障保険というものが存在している。
こちらは生命保険並みに大事となる場合がある。

医療保険とは、気にする必要がないような小さいリスクまでしっかり保障するという性質のものだ。
小さいリスクまでいちいち気にしていては、きっとあなたは保険契約まみれになり、保険会社のお得意様になってしまうだろう。

5 あなたは、既に世界最高水準の医療保険に加入している。

日本の公的医療保険、すなわち健康保険制度は世界的にみても手厚い保障がなされているという。

ちなみにあなたは、自分が毎月いくら、健康保険の保険料を納めているか把握しているだろうか。

下記はネット上で公開されている、三菱電機健康保険組合の保険料表だ。

健康保険組合の保険料率

三菱電機健康保険組合 保険料表

http://www.mitsubishielectric.co.jp/kenpo/shiori/shikumi/index.html

上記のように、月収が30万円も超えてくれば、健康保険料は毎月1万円を超えてくる。

加入する健康保険組合によって若干の差はあるだろうが、上の表で自分がどれくらい払っているか目安をつけてほしい。

かなりの金額を毎月払っていることに気づくはずだ。

そしてその保険は、医療費の7割を肩代わりし、たくさん医療費がかかる人は、限度額以上支払った分は戻し入れされる。ここで書くと長くなりすぎてしまうほど健康保険というのは優秀だ。

ここでさらに民間医療保険で2000円、3000円と掛け金を増やすことにどれだけの意味があるのだろうか。
損する確率の方が圧倒的に高い医療保険にわざわざ加入する意味などどれだけあるだろうか。

6 医療保険は一般の人が理解するにはあまりに複雑すぎる!

生命保険(死亡保険)の商品特性はとても単純明快だ。
亡くなったら、保険金を支払う。
そこに細かい条件はそれほど多くない。
『自死は払いません、戦争による死には払いません』などかなり例外的な状況での死には保険金を払わない旨を定めている程度だ。
これはどこの保険会社の死亡保険に加入しても、ほぼ同じだ。

一方医療保険は、はるかに複雑だ。
入院とは何かという定義から始まり、病院とはなにか、対象とならない手術など、細かく規定が定められている。
さらに、いつ発売された医療保険なのか、シリーズの違い、保険会社の違いなどによって規定がバラバラだ。
全保険会社の全医療保険の規定をすべて知識として知るのは、弁護士試験に合格するようなものだろう。

約款(保険商品の契約条件を定めたもの)を見ても一目でわかる。
死亡保険の約款は薄い。
書くべきことがすくないからだ。

一方、医療保険の約款はかるく7倍はある。
モノによってはもっと分厚いかもしれない。

一般の保険加入者はもちろん、保険を売る側ですら約款をあまり見ない。
このため、医療保険は非常にトラブルになりやすい。

『保険金がおりると思っていたのが、おりない!』

そんなことは日常茶飯事だ。
保険会社の担当者はそのような苦情の際、

『契約の際に説明したはずです。約款にも書いてあります。』

などと、約款の非常に小さい字を示しながら言うだろう。

このように医療保険は、本当に支払ってもらえるかどうかも、いまいちわかりにくいのだ。

あなたは車を買うときに説明書きに下のような文があったら買うだろうか。

『この車は、ハンドル操作は快適、燃費は1リットルあたり40km走ります。業界最高のデザイン賞を受賞し外見もカンペキ!しかし、1000km走ったら壊れるかもしれませんし、1万km走るかもしれない、10万km走っても壊れなかったらラッキーだ!』

残念ながら、医療保険は上記のような例と似ていて、手術しても、保険金が払われるかどうかは保険会社に聞いてみるまで分からないのだ。
もちろんあなたは、契約前に細かい字でわかりにくい文章で書いてある保険約款など読みこまないだろう。

自分がしっかり理解できないものは買わない!

節約の基本である。

7 そもそも医療保険はコスト体質だ!

保険を加入する際の保険料とは、保険金を支払うために準備する部分と、保険会社の運営経費の部分に分かれる。
保険金を支払うために準備する部分は、加入者全体でみれば、すべて加入者にいずれ戻ってくる部分だ。専門用語で『純保険料』という。
この点では保険は何ら損するものではない。
一方、保険会社の運営経費とは、人件費、調査費、システムにかかるコスト、その他、契約申込書の紙代からインク代までいろいろだ。
これらは、加入者の得にまったくならない。

さて、あなたに質問だ。

生命保険(死亡保険)と医療保険ではどちらが保険金の支払い件数が多いだろうか?

下は日本生命のHPに公表されている、平成28年4月から9月の保険金、給付金等の支払い件数だ。

日本生命の生命保険金、医療給付金の支払い件数

日本生命保険 保険金・給付金のお支払件数、お支払非該当件数および内訳(平成28年度上半期)

https://www.nissay.co.jp/kaisha/annai/gyoseki/oshiharai.html

入院給付金だけ見ても、死亡保険金支払いの10倍近い件数だ。

当然、医療保険のほうが契約維持にかかるコストが圧倒的に高い。
保険会社から見れば、医療保険の管理のほうが面倒なのだ。
当然、このコストはあなたが毎月支払う保険料に含まれているのだ。

医療保険は支払対象が広くて、コスト的に非効率な商品だとわかるだろう。

まとめ 医療保険が本当に必要かどうか疑うこと!

これまで見てきたように、医療保険はいかに無駄で、加入の検討に値しない商品かわかっただろう。

それでも医療保険に加入したいという人を、私は止めはしない。

このブログはあなたの行動をなんら縛るものではないし、あなたに行動を強制するものでもない。
納得できる理由をつけて、医療保険はやはり必要だと言う人もいるだろう。

保険は、博打のようなものだ。
加入して損をする人もいれば、加入しなかったために損をする人もいる。
未来のことは誰にもわからないのだ。

それでも必ず、『医療保険は必要だ』という意見と同時に『医療保険は不要だ』という意見も知っておいてほしい。

両方の意見をしっかり理解したうえで、加入するしないの判断をつけてほしい。
そして、保険料を払うことで犠牲になる、あなたの幸せについて考えてみてほしい。

あなたの幸せを犠牲にしてまで、医療保険を加入すべきなのかを。