始めに言っておこう。
定年は特に生命保険を見直すべきタイミングではないということを。
もしあなたが『定年後は生命保険を見直さなくては』と思っているのなら、それは間違いだ。
あなたのせいではない。
生命保険会社のろくでもないCMか、売ることしか考えていない生命保険セールスのせいだ。
ああ・・・今入っている生命保険が間違っている可能性もあるから、今すぐ見直さなければいけない可能性も十分あることに注意しなければならない。
『定年後』というタイミングとは直接関係ないが、その時点で生命保険に関してチェックすべきポイントを解説しよう。
あなたの子供はもう経済的に支えなくてよいか
『定年後』を意識する年齢なら、子供がいたとしてもすでに働いている年齢かもしれない。
あなたの子供が全員独立しているなら、大きな死亡保障は全ていらない。少なくとも掛け捨てのものはバッサリ解約だ。
あなたが亡くなる直前のような健康状態ならそのかぎりではない。
あなたが1年・2年以内に亡くなる可能性が高く、死亡保険から保険金がおりる可能性が高いなら、掛け捨てだろうが払い続けよう。
まあ、そうでない人のほうが多いはずだ。あなたはまだ20年・30年と生き続けるだろう。
大きな死亡保障はすでに不要になっているから解約が基本だ。
ただし、子供がまだ独立していないなら話は別だ。子供が独立するまでまだ死亡保障は必要だ。特に最近は晩婚化が進み60歳の親、12歳の子供、なんていうのも別段珍しいことでもない。
子供が独立するまでは定年かどうかに関わらず負担できる範囲で死亡保険は必要かもしれない。
医療保険は不要、というか入っても意味はない
60歳も超えれば、終身保障の医療保険などほしいと思うかもしれない。
しかし、定年後くらいの年齢で医療保険に入るとその保険料もかなり高い。当たり前だが、年を取ればそれだけ入院・手術する可能性も高いのだ。給付金がおりる可能性が高いが、保険料も高いのでは、それはすでに保険として意味をなしていない。
保険料を10000円払って入院保障10000円の医療保険に入るのでは、いったいなんのために保険料を払っているのかよくわからない。
確率は低いが起こると困るような事態のために保険がある。起こる可能性の高い(高齢期の入院)ことに対してわざわざ保険で備えることに意味があるのだろうか。
このように定年後にもなればほとんどの場合、保険商品に用はないのだ。
定年後になって生命保険の見直しを意識するなら、基本的には解約したり、減らしたりすることを意識するべきだ。
生命保険の見直しは専門家と相談しながら行うのがおすすめだ。
解約したり減らしたりするとは言っても、一般の人が間違えずに見直しをするのはなかなか難しい。
『生命保険を見直し保険料を10,000円節約したい人は他にいますか?それも簡単に!』の記事を参考に、FPの意見を聞きながら生命保険は見直すことをおすすめする。