高血圧くらいで生命保険の見直しを諦めてはいけない

病気になると生命保険の加入が難しくなるのが一般的だ。

確かに癌や糖尿病などの既往や持病があったりすると加入が難しくなる。

しかし、生命保険加入の際の診査は『0か1』というような画一的な判断はしない場合もある。

単純に高血圧というだけでは生命保険の診査が必ず通らないというものでもない。

ここでは高血圧の持病を持つ人が生命保険を見直す場合にはどうすればよいのか解説する。

高血圧持ちの人が生命保険を見直す場合は健康診断の結果表添付の診査を利用すること

生命保険加入時の健康診査方法には大別して以下のものがある。

  1. 告知書
  2. 告知書+健康診断の結果表添付
  3. 告知書+医者の診断

告知書のみは最も手軽な診査方法だが、加入条件は最も厳しくなる。告知書に『高血圧で投薬』などと書こうものなら、たちまち割増保険料など特別条件がつくだろう。告知書のみの診査方法は持病がない健康な人以外が利用すると、加入を断られたり、特別条件がついたりする。

医者の診断を生命保険の加入審査で利用する方法もある。医者の診断がつくのだから、より精密な健康診査を行えるため多少の持病なら条件がつくこともなく加入できるように思われるかもしれない。しかし、医者の診断による診査方法はそれほど加入診査を有利にしない。まあ告知書のみよりはましといった程度だ。

実は、最も加入時の健康診査で有利な方法は健康診断の結果表を添付する方法だ。

健康診断の結果表は見ればわかる通り、様々な種類の数値が載っている。血圧値はもちろん、血液検査の結果やら健康データが満載だ。医者の診断より、明確な数値が載った健康診断の結果表のほうが加入者のリスクを正確に判定できると生命保険会社は考えている。数値の状況にもよるが、血圧が高かろうと他の数値が良好ならば特別条件なしで加入ができる場合も珍しくない。

少なくとも告知書のみの診査よりは格段に有利だ。どうしても生命保険に入りたい持病もちの人がわざわざ健康診断を受けなおす場合もあるくらいだ。

すでに加入している契約がある場合はその契約額の範囲内で見直しをする方法

生命保険を見直す場合は、今ある契約を解約して新規で入りなおす場合(主に今加入している保険会社とは別の保険会社で生命保険を加入する場合に使う)と、契約転換制度などを利用して今ある契約をベースに内容を見直す場合が考えられる。

どちらの方法も今ある契約を消滅させて新しい契約にすることには変わりないが、契約転換制度などを利用した保障の見直しの場合はすでに加入している保険金額の範囲内での見直しに限り、健康診査が格段に有利になる。これを既得権と呼んだりする。

既得権の例として以下のような見直しが考えられる。

すでに医療保険で入院日額5,000円のものに加入している。

高血圧の持病もち。

今加入している医療保険はあと4年で満期になるから、終身の保障に見直したい。

そこで同じ保険会社で契約転換制度を利用して入院日額5000円の終身医療の保障に見直す。

この場合の健康診査は新規で加入するより格段に条件が緩くなる。(高血圧くらいならば無条件で見直しできるかもしれない)

健康状態の診査は生命保険会社それぞれの基準があるので、『この場合は無条件・この場合は特別条件』などと一概に定義できないが、高血圧などの持病もちでも、癌であっても状況によっては見直しできる余地があることを覚えておいてほしい。

持病もちの場合の生命保険の見直しの際注意すること

すでに加入している生命保険があり、持病がある場合はすでに持っている契約は大事な契約だ。

持病があるということはその生命保険は今後保険金や給付金が支払われる可能性が高いということである。

当然見直しする際も大事に扱わなければならない。

特に今ある契約を解約して新規で入りなおすというような場合は注意が必要だ。

新規で申し込んだ契約が健康状態の診査を通過していないうちに、今ある契約を解約してしまうと、診査が通らなかった場合に無保険になってしまう。

一般的に一度解約した契約は2度と元に戻せないので、生命保険の見直しをする際は、新しい契約が成立したのを確認してから古い契約を解約するのが鉄則だ。

無保険になったり健康状態の診査が心配な人はFPと相談しながら見直しをしよう

健康状態の診査は加入者から見るとわかりにくいことが多い。

やみくもに告知をしたりすると健康状態の診査で不利に扱われたり、ヘタをすると告知義務違反で肝心な時に保険が役に立たないということが起こり得る。

生命保険の見直しをする場合、特に告知や診査の際は専門家のアドバイスをもらいながら進めることを強く推奨する。

『加入してから役にたちませんでした』『見直ししようとしたら診査ではじかれ無保険になりました』では取り返しがつかないのだ。
ぜひ生命保険の見直しを専門とするFPに相談して、より確実に、持病でも加入できる可能性の高い生命保険の見直しをするべきである。

同時に保険料の節約もできるということも多い。

『生命保険を見直し保険料を10,000円節約したい人は他にいますか?それも簡単に!』の記事を参考にFPへの相談を検討することをおすすめする。