たいていの人にとって家を買うことは最もお金が必要なイベントだろう。頭金の問題、住宅ローンの問題、いずれにせよ日常ではなじみがないほど巨額だ。
当然いままで以上に家計は厳しくなり、生命保険で無駄なお金を払うことは極限まで無くさなければならない。そうでなければこれから先貯蓄もままならなくなり、最悪ローンが払えず家を手放すなんてことにもなりかねない。少なくとも生命保険で無駄な保険料を払うことであなたの老後生活に大きな影響を及ぼすだろう。
要するに、必要な生命保険はなにか、無駄な保険料を払わず可能な限り生命保険料を削るためにはどうすればいいかを考える必要がある。
この記事ではその道しるべを提示したい。
住宅購入時に加入する団体信用生命保険について
住宅購入をすると、家族の中で収入が多い人が亡くなった場合ローンが払えなくなることを心配するかもしれない。
『そのために生命保険が必要なのではないか？』と気になるだろう。もちろんそのための生命保険は必要だ。
だがあなたが、どこかの生命保険会社で万が一の際の住宅ローンの肩代りのための生命保険に入る必要はない。
通常は銀行等で住宅ローンを組む際に、『団体信用生命保険』という住宅ローン残債用の生命保険に加入させられる。団体信用生命保険に加入しなければローンを組むことも難しくなるだろう。
ゆえに住宅購入をして住宅ローンを組むなら、住宅ローンのための生命保険は不要だ。あなたが個別で加入する生命保険は、住宅ローンの支払いは考慮せず、それ以外の遺族の生活費のために備えればよい。団体信用生命保険があるにも関わらず、住宅ローンの支払いまで考慮して生命保険に加入すれば無駄な保険料を払うことになる。
住宅購入時の頭金に貯蓄性生命保険の解約返戻金をあてることについて
住宅購入時に考えるべきことは頭金をどうするかだ。頭金が多ければ、住宅ローンの月々の返済額が安くなり、あるいは支払う金利総額を低く抑えることができる。現在の貯蓄との兼ね合いで頭金をいくらにするか考える必要がある。
そこで利用できるのが終身保険や年金保険など貯蓄性の生命保険だ。
ただし終身保険については、最近は低解約返戻金型終身保険という一定期間解約返戻金が低く抑えられた終身保険が多い。この期間で解約すると、大きく元本割れするため容易に解約できない。年金保険についても最近の低い予定利率ではやはり解約時に元本割れするリスクは高い。特に契約後まもない貯蓄性保険は元本割れの程度が大きくなる。
よって頭金として貯蓄性生命保険を解約してあてるというのはあまりお勧めできないかもしれない。しかし、これら貯蓄性生命保険の保険料負担が重いのであれば解約しなければならない場合もある。
住宅購入後の住宅ローンの支払いという大きな負担に備える
住宅購入をすると住宅ローンが家計支出の筆頭格になることがほとんどだ。多くの人が住宅購入後さらなる節約を迫られることになる。余計な生命保険など入っている余裕はいままで以上になくなるだろう。生命保険の見直しは必須となる。
目標としては家族で加入する生命保険料の総額を1万円以内に抑えたい。少なくとも貯蓄性がほとんどない掛け捨ての生命保険であれば必ず1万円以内に抑えたい。
十分大きな死亡保障でも掛け捨てできちんと保険会社を選べば、4000円あれば十分な保障に加入できる。医療保険など役に立たない保険に加入しなければもう掛け捨ての保障はそれで十分だ。正直1万円でも払い過ぎだ。もちろん死亡保障が不要な人は加入する必要がない。その場合は生命保険料は0円だ。せいぜい貯蓄性生命保険の保険料を払うかどうか決めるだけだ。
『世帯で1万円？4000円？そんな安い生命保険に入れるわけがない！そんな保険は十分な保障ではないに決まっている！』
ああ、このようなことを思われるのも無理はない。世間の人は平均的に1世帯あたり月32,000円もの生命保険料を払っているのだから（データ元・生命保険文化センターによる平成30年『生命保険に関する全国実態調査』）。
平均で月32,000円も払っているのに、1万円とか4,000円の支払いで十分な保障を得られるわけもないと思われても仕方ない。
しかし、もし世間の多くの人が生命保険会社をきちんと選びなおすだけで保険料を半額にできたら？
さらに、もし世間の多くの人が不必要な保障に入っているのだとしたら？
32,000円という数字はあっという間に半額になり、そして1万円を下回る。場合によっては0円になる。
多くの人が間違った生命保険の入り方をしているから、見直しする余地などたくさんあるのだ。少なくとも生命保険加入者のおよそ半分が加入保険会社を変えるだけで大幅に保険料を減らすことが可能なのは間違いない。生命保険加入者の半分は割高な保険料を設定している生命保険会社で加入しているからだ。生命保険セールスから加入した？今すぐ見直しをおすすめする。
実際、生命保険の見直しの専門家たるFPに相談すると、割高な保険料をあっという間に半分にしてしまう。それも必要な保障を確保した上で！
『FPに相談するなど面倒だ！』
確かに面倒だ。そんな面倒を押してまでFPに相談する価値があるというのか。
しかし、考えてみてほしい。もしあなたが節約できるはずの生命保険料・月1万円を放置し続けたら、10年間でどれだけ損をするか。
1万円を10年払い続ければ、120万円になる。住宅ローンの繰り上げ返済の一部分にするくらいのお金は簡単に貯まってしまう。繰り上げ返済がなされればさらに金利負担が軽くなり、その経済効果は大きい。
ゆえに無駄がある可能性が高いのだから、今すぐあなたは生命保険の見直し相談をFPとする必要があるのだ。
『保険の見直しどうすべきか分からない人はFPの無料相談をまず受ければ解決する』の記事を参考に生命保険の見直しについてFPに相談することを検討してほしい。保険料の節約が実現し、あなたの10年、20年後の生活は格段に良くなるだろう。
