独身の人が今すぐ生命保険の見直しをしたほうがいい理由

始めに言っておく。

独身の人に生命保険などほぼ必要ないということだ。

生命保険とは死亡保険だけを指すわけではない。医療保険も年金保険も成人病保険もがん保険も含めての話だ。どれか一つでも加入しているのなら今すぐ見直しをする必要がある。

逆に見直ししないならあなたの銀行口座からどんどんお金が出ていくだろう。

独身の人は死亡保険は不要

どういう経緯で独身の人が死亡保険に入ったのだろか。『離婚して現在独身だが子供がいる・・・その子供のための生命保険だ!』というならわかる。子供は自分で生活費を稼ぐことができないからだ。

しかし、それ以外の一般的な未婚・独身の人はいったい誰のために死亡保険金を残すのか。親?あなたの親は別に死亡保険金がなくても困らないはずだ。あなたが親を経済的に養っているわけでもないだろう。

独身の人が死亡保険に入っているなら今すぐ解約だ!見直しではない。解約だ!

独身の人は医療保険は不要

別に独身でなくとも医療保険は不要だ。医療保険が不要な理由はあり過ぎて困る。ここで挙げるとキリがないので詳しく知りたい人は===を参考にしてほしい。

医療保険は給付金をもらうのが自分自身になるから『自分のための保険』などというフレーズで売られるが、『自分のための保険』だろうと不要で役立たずなら加入する必要がない。

口汚く言えば医療保険に入る人は情報弱者もいいところだ。もっとも売る側が都合のいいことしか言わないので加入する際に必要な情報を得られないから仕方ないと言えば仕方ない。しかし、不要と分かれば今すぐ解約だ。これも見直しではない!解約だ。

独身の人はがん保険も成人病保険も不要

がん保険も成人病保険も医療保険の一種だ。正体が医療保険である以上、がん保険も成人病保険も不要なのだ。これも独身・既婚どちらだろうと関係なく不要だ。

がん保険だけはちょっと特殊だから解説しよう。

がん保険に入るとがんにかかった時、治療の選択肢が広がるそうだ。ああ、間違いない!がんの治療とはお金がかかるものだ。ちょっと特殊な治療をすれば自由診療(健康保険適用外の治療で全額自己負担)となり、途端に負担が跳ね上がったりする。

がん治療がお金がかかるものとなり得るのは間違いなく、がん保険の給付金を当てにしたいのも感情的にはわかる。

ちょっと冷静になってほしい。

自由診療になってしまうようながんの治療方法は大概の場合、もはや通常の治療では回復が望めない場合だったり、通常の治療を嫌がる理由がある場合に利用される。さて自由診療の治療法はなぜ自由診療なのか。それは未だ治療効果が万人向けだと実証されていないからだ。言ってしまえば効果があるか甚だあやしい治療法が自由診療なのだ。

大人しく健康保険が適用になる治療法を選べばがんの治療に大きなお金がかかるわけではない。何百万円もかけて自由診療の怪しい治療法手をだし治癒する確率がわずかに上がったところで仕方がない。上がればいいが下がる可能性すらあるのだ。特殊な治療方法を選択すれば通常の治療はしない場合があるのだ。通常の治療をすれば十分治るがんが、特殊な治療をしたせいで治らなくなる可能性をちょっとだけ考えればよい。

ともすればがん保険など不要なのは明らかだ。

独身の人は貯蓄性保険は不要

これも独身の人に限らないが、生命保険の販売現場では独身の人に対しては医療保険と同様『自分のための保険』という勧誘文句で売られることが多いので注意が必要だ。

貯蓄性保険とはなんらかの保障性の保険(死亡保険や医療保険、がん保険など)に貯蓄機能を備えたものだ。年金保険のように純貯蓄な商品もある。これらは契約が満期になったり払い込みが満了したりすると払った保険料の一部分(割合は商品によって異なる)が戻ってくるような商品だ。

ただし保険会社はタダで貯蓄機能を提供したりしない。結局、満期保険金を受け取るために、その分多くの保険料をあなたが支払わなければならないだけだ。掛け捨ての保険に加入して銀行預金するのと大差ない。

保険会社の方が利率がいい?そう思うならぜひ貯蓄性保険に加入するとよい。利率が高いのは事実だが、銀行預金のような預金保険制度もなければ、短期間(少なくとも5年、10年)の解約では解約返戻金は低くなっていたりする(解約控除という)。20年もたてば解約控除もほとんどなくなるだろうが、この変化が激しい1年先の景気すら見通せない世の中で20年後まで待たなければならないお金にどれほどの価値があるだろうか。もし20年待っている間にインフレが進んだらどうするのか。

その点銀行預金ならばいつでもおろせるという利点がある。変化が激しい時代に長期間資金を置くということはそれだけでリスクだ。少しの利率の有利さのためにいつでもお金を動かせるという権利を放棄するのはいかがなものかと思う。

結局独身の人の生命保険はどうやって見直しすればいいの?

もうわかっただろう。独身の人は生命保険が不要なのだ。

つまり独身の人がすでに加入している生命保険がある場合今すぐ見直す必要があり、その目的は全解約だ。

もちろん医療保険に加入後に持病持ちとなり、今後医療保険のお世話になる確率が高いと思われる人は解約しない方がよい。しかしそうではない人は解約だ。見直しではない!解約だ!

もし何も保障がないのが不安だ!と言うのであれば、独身の人でも意味のある保障を提供してくれる生命保険がある。

それは就業不能保険と言われる保険商品だ。

就業不能保険とは通常の就業が困難な状態になったときに毎月10万円・15万円(金額は契約しだい)の保険金をもらえる保険だ。大病や大けがをすれば将来的に働けなくなる状態になりうる。がんにかかっても同様の事態はあり得る。そんな時に不安なのは治療費よりも収入だ。治療費は健康保険がかなりの部分を面倒見てくれるが、長期間就業不能状態になった場合健康保険はそれほど長期間面倒を見てくれない。最長で1年半だ。
働けなくなっても生きている以上お金はかかるもので、生きるためのリスクと業界では呼んでいる。

長期間収入が途絶えても大丈夫なほど貯蓄がある人はほとんどいないだろう。こうした自分の財産では対応できないリスクに備える意味で就業不能保険は存在意義がある。

もし独身の人が検討するならばこうした生命保険がお勧めだ。少なくとも医療保険よりは意義があるはずだ。

いきなり全ての生命保険を解約するのは怖いと言う人へ

生命保険とは不思議なもので初めて加入するときや見直しを勧めるときはみんな嫌がるのに、いざ解約するとなると『保障を無くすとそういうときに限って病気になったりする』『全部なくすのは不安』など言いだすのだ。こうした言葉はただの感情論以外の何物でもなく、こうした感情論によることこそ生命保険セールスの餌食となるのだが・・・

ただし、『全部なくすのは不安』という言葉がある以上考慮しないわけにもいかない。私としては『いらないのは全部なくせばいい。独身の人は生命保険がほとんど不要なのだから0でもいいくらいだ』と思うのだが。

しかしここで書いただけの言葉で全解約できるほど行動力のある人はそう多くないだろう。解約するにしてもきちんと専門家の意見を聞きながらする方が望ましい。しかしたいていのFPに聞けば独身の場合生命保険はそれほど必要ないと口をそろえるだろう。もしあなたが独身にもかかわらず過剰な保障の生命保険に入っていれば見直ししなければならないのは明らかなのだ。

過剰な部分は減らさなければならないのは疑う余地がないだろう。そうでなければあなたは無駄な保険料を払うだけだ。もしあなたが生命保険の見直しをして保険料を節約することに興味があるのなら、『生命保険を見直し保険料を10,000円節約したい人は他にいますか?それも簡単に!』を参考にFPに相談することをおすすめする。