注意!生命保険の見直しはキャンセルできない!

一度契約した生命保険は顧客側からキャンセルすることは基本的にできない。一度解約した生命保険も同様にキャンセルできない。当然、見直しの手続きをした際にも一度契約した生命保険はキャンセルできない。

キャンセルらしいキャンセルができるのがクーリングオフだが、その期間はあまり長くない。

ただし生命保険契約を申し込んでも契約が成立する前であれば、申込みを撤回することができる場合もある。したがって、契約前の行動が生命保険を見直しをする際に重要になる。

この記事では生命保険の見直しをする際、いつまでキャンセルできるのか、またキャンセルできなくなるのかを解説しよう。

生命保険の申込みがキャンセルできるのはいつまで?

生命保険は申し込んだだけでは、契約として有効に成立しない。『申込み・告知(健康状態の診査)・第一回目の保険料の払い込み』が全て揃わなくては、生命保険契約は成立しない。

この3点の中で最も遅れることが多いのは告知や健康状態の診査だが、これらが全て終わるまでは契約は成立しないので、申込みを撤回することができることが多い。ただし、健康状態に問題ない人は、診査もすんなり通ってしまい生命保険会社から『このままでは生命保険契約は成立してしまいますが、本当によろしいですか?』などという確認があるわけでもない。早い人は申込みから2日くらいで契約が成立してしまう場合もあるので、『契約が成立するまで申込みが撤回できる』としてもほとんど猶予がないことがほとんどだろう。

たいていは、次で説明するクーリングオフのほうが役に立つ。

生命保険の見直しのクーリングオフについて

クーリングオフ制度は生命保険においても利用できる。

申込日からその日を含めて、8日以内であれば書面にて契約の申込みを撤回することができる。

『申込みを撤回する』ということは、見直しの場合は『見直し前の契約に戻る』ということだ。

ただし、クーリングオフはあくまで『生命保険契約の申込みの撤回』であって、『解約の撤回』はできない。

ゆえに、今ある契約を解約してしまってから、新規で新しい保障に入るという場合、すでに解約してしまった契約は元にもどせない。『解約してから新規で入りなおす』というような見直しをする場合はあせって古い契約を解約しないようにし、きちんと新しい契約を続けることが明らかになってから、古い契約を解約しよう。

生命保険の契約に関わる詳しいクーリングオフの要件は『生命保険のクーリングオフのやり方から条件まですべてわかる』を参照してほしい。

一度契約した生命保険はキャンセルできない

生命保険は一度契約が成立してしまえば、クーリングオフ以外の方法では、顧客の自由意思で『契約をキャンセルする』などということはできない。

クーリングオフ期間が過ぎてしまったら、通常の方法ではキャンセルすることは一切できない。クーリングオフ期間が過ぎてしまった生命保険契約をやめたい場合は、解約するしかない。当然それまで支払った保険料は戻ってこない。契約直後であれば、貯蓄性保険であっても解約返戻金はまったく無いだろう。

契約転換制度等を利用した見直しであれば、見直し前の契約の転換価格(見直し前契約の解約返戻金相当)があって、それを利用して見直しをした場合は、その転換価格の残りが解約返戻金として残るだけで、新しい契約で払った保険料は完全に無駄になることを覚悟しなければならない。

『通常の方法ではキャンセルできない』ということであれば、『通常の方法でなければキャンセルできるのか』と思われるかもしれないが、それは『生命保険会社側の人間に不適切な行為があったことが明らかな場合』だ。

契約時の生命保険会社側の説明で『嘘をつかれた』『騙された』『必要なことが説明されていなかった』等の場合だ。

実際に『嘘をつかれた』のだとしても、それを証明するのはたいていの場合非常に難しい。

結局、クーリングオフ期間を過ぎた生命保険の見直しは申込みを撤回することができない。

一度解約した契約は元にもどせない

生命保険を見直しする際、すでにある契約を一部分なり全部なり解約して、新しい契約に入ることもあるだろう。

特に契約する保険会社が変わる場合はそれ以外に見直す方法がない。

ここで注意しなければならないのは、『一度解約した生命保険契約は元に戻すことができない』ということだ。

一度解約した契約を元に戻すのは、新しく契約した契約をなかったことにすること以上に難しい。

解約にはクーリングオフのような制度すらないし、通常は生命保険会社から解約を勧めるということもないので『嘘をつかれた』『騙された』ということもない。解約を申し出た人の意思が明確なので、これを取り消すことは無理があり過ぎるのはすぐわかるだろう。生命保険の見直しで何かを解約するというならば、『新しい契約を続けて大丈夫!古い契約はもう必要なくなった!』となるまで解約をすることに慎重になろう。

見直しで何かの申し出をする前は撤回は自由

生命保険契約はなんでもかんでも『書類・書類』だ。

極論すれば、『申込書に自署』しない限り、インターネット生命保険であれば『申し込む』ボタンを押さなければ、あなたは何も申し込んでいない状態にあるのだ。

生命保険セールスとの商談の約束をキャンセルするのも自由だし、生命保険セールスに訪問しないように通告するのも自由だ。

要するに『申し込む前は圧倒的にあなたが有利なのだから、納得するまでよく考え、情報を集めてから申し込むこと』ということだ。

生命保険の見直しの申込みをキャンセルできた場合にやること

生命保険の申込みをキャンセルするということは、内容に不満があったのだろう。

つまり、あなたは信頼できない生命保険セールスを相手に商談をすすめたのかもしれない。

残念なことに、そのような信頼できない生命保険セールスは多い。

彼らは『生命保険を売ることの専門家』かもしれないが、『あなたに必要な生命保険を選ぶことの専門家』とは限らない。

見直しをキャンセルしたのだとしても、依然として『適切な生命保険』を選ぶという仕事は残るのだ。

あなたは信頼できる専門家に『もっと安い、自分に必要な最小限の生命保険』を見積もってほしいはずだ。

そのようなことは生命保険の見直しの専門家であるFPに相談することで簡単に実現できる。

見直し方法に不満があったあなたも、『保険の見直しどうすべきか分からない人はFPの無料相談をまず受ければ解決する』の記事を参考に生命保険の見直しを再検討してみてほしい。

きっと、もっとよい生命保険の見直し方が見つかるはずだ。